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コラム 『ビジネス未来』
バックナンバー ⑩ 2023/1/10 ~ 2023/3/28

タイトル

#125 2023/3/28  空気流れの計測について

#124 2023/3/21  “より有意義な会議に向けてのコツ”こぼれ話 シリーズ③
#123 2023/3/14  価値観について考えてみた
#122 2023/3/7  COP27閉会(エジプト、2022.11.611.20

#121 2023/2/28   大苦手な英文法、最近の読みやすい本をご紹介
#120 2023/2/21   比較から見る。“どちらに取り組む?”
#119 2023/2/14   サッカー日本代表 森保監督のリーダーシップとは?
#118 2023/2/7   寒い夜に「ホットワイン」は如何ですか?
#117 2023/1/31   自動車に関わる形状・挙動計測について
#116 2023/1/24   “より有意義な会議に向けてのコツ”こぼれ話 シリーズ②

#115 2023/1/17   マニュアル(MT)車の行方
#114 2023/1/10   日本の12か月の色

#125  2023/3/28
空気流れの計測について

 今日の工業社会は、各分野の固有技術と、これを支える計測技術の絶えまない革新により築かれてきたと思います。今回は「気体流れの計測」について少し解説したいと思います。

「気体流れの計測」とは、例えば自動車の開発でいえば、

  • 走行中の車両の周りの風はどんな風に流れているかを計測することであり、これにより空力性能や風音、冷却性能などの評価に
  • エンジン筒内に燃料噴霧がどんな風に噴射されているかを計測することであり、燃費向上などの評価に

それぞれ貢献します。また、身近なところでは、コロナウイルスの関係で、室内の空気の流れを計測したり、シミュレーションするニュースが散見されました。

では、どんな方法で計測するか。
大きくは、点の計測と場の計測に分類されます。

1.代表的な「点の計測」

工業的には、流れの動圧と静圧の差を計測し風速を導く「ピトー管」が古くから使われています。飛行機の前面に取り付けられ、飛行速度の計測に使用されています。指向性があり、風向きに向かって設置する必要がありますが、 多孔ピトー管 といって風向きも測定可能なものもあります。

もうひとつは、「熱線風速計」です。タングステンなどの線に電流を流して発熱させ、空気の流れが当たることで熱線の温度を奪うことを利用して風速を求めるものです。熱線を複数交差させ、それぞれの熱線の温度から風向も計測可能です。

少し高級な計測方法では「LDV(レーザードップラー風速計)」があります。レーザーを照射して、流れの中の粒子からのドップラー効果により風速を計測するもので、レーザー照射の方向を変えることで多点の計測も可能となっています。但し、お値段が他の方式に比べると高価です。

これら以外にも「タービン方式」などがあります。この方式は、風車が風の強さに応じて回転数を変えることを想像すると分かりやすいと思います。

 2.代表的な「場の計測」

場の計測とは、場の流れの様子、例えば室内の空気がどのように循環しているかなどを一目に計測することであり、代表的なものが画像解析による計測手法です。
古典的手法としては、計測対象となる場に煙を流してビデオカメラで撮影する方法があります。簡便なので現在も使用される場面が多いですが、定性的にどの方向に空気が流れているかを把握できるのみで、流れのベクトルを表示できません。

より正確に流れのベクトルを計測できる手法としては、同じく画像処理手法を応用したPTVPIV手法があります。流れにトレーサという微粒子を入れ、高速度カメラで粒子の動きを撮影するとともに、画像処理によって粒子の動きを解析することで流れのベクトル求める手法ですが、やはり高価です。

今回は気体の流れについて簡単に解説しました。特に場の計測に関しては、トレーサの種類、流す量、カメラの撮影方向などにより計測精度が影響され、計測ノウハウの蓄積も必要となっています。計測機メーカに頼らず、自社で計測技能者を育成することも必要だと思います。

(山田)

#124  2023/3/21
“より有意義な会議に向けてのコツ”こぼれ話
シリーズ③ 当日会議 意見出しスタート!編 ~

以前、この会議シリーズの「①会議の事前準備編」(#109 1129日)「②会議当日冒頭環造り編」(#116 124日)をお届けしました。

その事前準備を受けて、今回はシリーズの第三弾として、会議当日の「意見出しスタート編」のコツこぼれ話です。

会議当日の意見出しはスムーズにスタートできていますでしょうか?
ともすると 以下のようなことでお困りだったら、それは改善のチャンスです!

ここではホンのこぼれ話ですが、ご参考になれば幸いです。

【その1】『会議冒頭に皆の意見を 募るが 意外と出てこない』で困っている!
 上司はイライラし、結局は殆ど上司が一方的に喋って指示して終わる会議にも…

この状態から訣別し⇒皆から多くの意見やアイディアが出る場へと進化させるコツとは?!

◇コツの発揮に向けた事前プロセス

①皆は 実は 脳内には 意見を持っていることが多い
②皆は 持っている意見を 表明するのに 躊躇している ケースも見受けられる
③それでしたら、いかに 表明してもらうか には コツがあります

 ◆解決へのコツ

①みんなに 自らの 脳内の 意見を 手元の何かに まず メモって 貰います。
 
今まで ほぼ100%の方が これは できるのです。
②それを順次 読み上げて紹介してもらうのです。
 
→ パスも有りでどんどん回していきます→これがポイント!
 
最初は躊躇している方も だんだん出し慣れてきて 結構 意見を出し尽くせますよ
③コレで意見は出始めましたね。

 【その2】『せっかく意見は出始めたが‥どれも在り来たりのものばかり』で困っている!
 
上司としては、もっと色んな意見を期待している場なのに…結局自ら喋ってしまう事に‥

 この状態から訣別し⇒多様な意見やアイディアが出る場へと進化させるコツとは?!

 ◆解決へのコツ

①ココこそ上司の出番です。経験豊富な上司は、いきなり答えを全て喋りません。
 『こんな方面や分野では、皆の意見はどうかな?』と、方向性のみをヒント提供するのです。
 場の状況を俯瞰しつつ(例え異分野でも、むしろ異分野こその)多様な方向性を小出しするのです。

②すると、どうでしょう。実際の現地現場を思い起こしたり、世代違いの発想等々で
 → まさに多様な意見がで始めるのです!
③ココでの上司の留意点です。どんな意見や突飛なものが出ても否定せず先ずは受け留めるのです。
 受け留めるのみならず、『あ~なるほどね~(コレは相手の自尊心をくすぐり次への意欲を増させる魔法の言葉です!)』とか『そんな事にも気付いていたんですね~』等々場の皆の思いに関心を寄せるのです!
④すると、気を良くした皆は、多くの多様な意見出しに加えて、他の皆が出した意見に相乗りしたり、ヒントを得て新たな発想の意見が産まれる確率が高まって来るのです。
 
これこそが、皆が忙しい中、敢えて1つの場に合いまみえて議論した会議の場を持った甲斐が有ったということで
→ まさに会議により雪崩れ出る創造的意見こそが新たな付加価値を産み出す真骨頂と言えましょう!
⑤この貴重な場で産まれた新たな付加価値の意見を、是非実践にまで活かされて、好業績に繋がると共に
⑥この場で得た各社員の自尊心で、皆が良い成功体験を重ねて成長される事を願ってやみません!

【その3】『今後に向けて
 今回は、より有意義な会議に向けた当日会議意見出しを中心にお伝えしました。

いかがでしたかいくつかのこぼれ話から1つでも皆さまが拾えて再活用できるものが見つかりましたら幸いです。また、筆者のコラム担当回では、引き続き、実際の会議の中での有効なポイントをお伝えし続けたいと思います。どうぞ、お楽しみに!

このコラムに関連して、会議のより有効化にご興味を持たれた方は、ビジネス未来&Co.にご一報戴けましたら、ご相談をいつでもお受けします。皆さまのご連絡をお待ちしています。

(井上)

#123  2023/3/14
価値観について考えてみた
~ 日本人の価値観と外国人 ~

◆価値観は多様

 価値観は人によって異なることは、誰でも頭では分かっていると思います。例えばゴーヤ料理が大好きな人もいれば、天ぷらにしてもゴーヤだけは食べられないという人(私です)もいます。
 その程度のことであれば大して深刻な問題にはならないと思いますが、自分の価値観に対する思いが強いと、他人にもそれを押し付けようとすること(べき思考)によって互いにストレスを感じたり、人間関係がギクシャクすることも多いのではないでしょうか。
 「私は正しい。あなたは間違っている。間違っている人を正すことは正しいこと」という外的コントロール心理学の発想になると、例えば“あおり運転”など、間違った正義感が相手に恐怖を与えたり、大事故を誘発することにもなりかねません。

◆日本人の価値観

 日本に住む外国人は年々増加傾向にあるものの、2020年時点では全人口の約2%(出入国在留管理庁のHPによる)と非常に少ないので、日本は単一民族国家(同一民族の割合が全人口の85%以上を占める国家)のひとつと定義づけられています。
 そのためか、“日本人の価値観の特徴”というような表現もよく使われます。例えば日本人に対する以下のような表現は、私も思わず頷いてしまいます。

  • 日本人は“我慢強い”
    今は減ってきているかもしれませんが“皆勤賞”や“精勤賞”も日本らしい評価ですよね。受験にもとても有利に働くようです。
  • 日本人は“仲間意識や自己犠牲”に感動する
    日本固有の種目である駅伝の人気も、こういった価値観に基づくものではないでしょうか。
  • 日本人は“恥ずかしがり屋”
    私も研修講師をしていて、質疑応答で誰も手を挙げてくれないという寂しい思いを時々味わいます。アンケートにはたくさん書いてくれるのですが…。
  • 日本人は“真面目”
    クルマが来なくても誰も見ていなくても、赤信号では横断歩道を渡らないという人は多いのではないでしょうか?
  • 日本人は“マナーが良い”
    サッカーワールドカップでの日本チームのロッカー室の清掃やサポーターによる応援席のゴミの片づけは世界中から賞賛されました。

 以前、複数の国での駐在経験のある知人が「“日本人と外国人”という分け方は間違っていないような気がする」と言っていましたが、NHK-BSの「COOL JAPAN」という(外国人が見た日本の魅力と秘密を探る)番組を見ても、日本人は独特の価値観を持っているのかな?と感じます。

 コミュニケーションの基本となる価値観のことをコンテクストと言います。ハイコンテクスト文化とは、お互いの言語や価値観・考え方などが非常に近く空気を読むことが得意な「言わなくても分かるだろう」という文化。ローコンテクスト文化は、言葉で伝え合うことに価値を持つ「説明しなければ伝わらない」というコミュニケーション文化です。理想的な状態は、相手の気持ちをおもんばかりながら相手に通じるコミュニケーションが取れるという、双方の良い面を取り入れることだと思いますが、幼少の頃から長年かけて染み付いた価値観を変えることは、そう簡単ではないのかもしれません。

◆海外の話題

 長年スイスに住む日本人(パートナーはスイス人)の知人に、スイスでのコミュニケーションに関する興味深い話を聞きました。

 「スイスは人口の3割が外国人で、それぞれ全く異なる価値観を持っているので、コミュニケーションでは先ず相手のことを探るところから始まる。その人の母国の習慣・文化背景は思考や行動にも大きな影響があると思うので、先ずはその人や国についての関心を持つという事かなと思います。例えば“私”という個人に興味を持ってもらう前に、日本文化を好きなスイス人で『日本好きだよ、興味あるんだよー』と言う方だとこちらに接してもらい易くなりますよね。価値観を探るコツは、先ず相手の趣味、興味、関心に自分と何か共通点はないか?など。それは国の違いとは関係ないかもしれません。」
 「あとは自分の思ったことをストレートに言うのが欧米のやり方と言われ、娘を見ていると確かにそういう面もありますが、やはり思いやりを持つ部分、相手の気持ちを推し量ろうとする部分はどこの国にもありますし。とにかく個に関心を持って、その人の考え方・行動の仕方を聞いてみるということでしょうか?」

 国籍を問わず、お互いに尊重し合い相手のことに関心を持って理解し合おうと努力することが大事なようですね。

◆だから面白い

 これまで日本人の価値観という表現を何度か使ってきましたが、世の中はあらゆる分野でグローバル化が進んでいます。また、様々な調査結果から若者の価値観が変わってきていることも指摘されています。そして、当然のことながら世代による違い以上に価値観は一人ひとり異なります。日本には昔から“沈黙は金”“以心伝心”などという言葉もありますが、自分の周りにも様々な価値観を持った人がいることを理解した上で、先ずは意識的に相互理解を図るよう努力することから始めたいものです。

参考文献;エリン・メイヤー著『異文化理解力』(英知出版)

(田村)

#122  2023/3/7
COP27閉会(エジプト、2022.11.611.20
~ 
COP27の活動内容(結果)について(2) 

INPEX Group SolutionsのYouTubeより

化石……〔ELEMINISTのサイトより〕

 今年も早くも3月になりました。早いですね。前回のコラム“#114 日本の12か月の色”によると、ウィンタースポーツを楽しまない人にとっては、まさに灰色の2月から、新芽の黄緑色の3月になり、皆さんも暖かい日差しの中で外に出て何かしようとうずうずしているのではないでしょうか?私もゴルフを再開したいです。

 さて、昨年11月のコラム#107で報告しましたCOP27が当初の11/18までの会期を11/20まで延長して閉会しました。会期延長までして合意した成果は何だったのでしょうか?

◆ COP27は、「Conference of the Parties」の略で、「国連気候変動枠組条約の締約国会議」のことです。年に一度、地球温暖化を防ぐ枠組みについて議論する国際会議で、今年はエジプトのシャルム・エル・シェイクで約200か国の代表が集まって議論されました。

◆ COP27の成果と課題について

前回のコラム#107で上げましたCOP27で議論される項目と懸念点を中心に、以下に纏めていました。

1.「損失と損害」の基金創設;歴史的な合意

前回のコラムで、よく耳にする問題点としてあげ、これまでも何度も議論がされてきましたが、COP27で初めて中心議題となった注目すべき点です。本当に先進国が原因かと言う疑心と莫大な補償金を懸念する先進国が、水害被害を受けたパキスタン、77ヶ国グループ(G77)、中国、島しょ国に押し切られた形ですが、気候変動に起因する災害によって脆弱な立場に置かれた国々が被る「損失と損害(ロス&ダメージ)」を補償するための資金提供メカニズムを設けるという基金の創設に至ったことは、大きな進展です。また、この基金を含めた資金面での運用に関して、COP28での勧告作成のための意向委員の設置も合意されました。

【課題】 どの国が、どの程度の資金を拠出し、どういった国を支援するかといった具体的な内容は現時点で未定で、次回(COP28)以降の議論に持ち越された。

2.緩和:各国はどのように排出量を減らしているのか?

1)パリ協定の気温上昇を産業革命前の1.5℃以下に抑える目的を再確認し、そのための温室効果ガス排出量をさらに削減する以下の新目標を提示。
2)
1.5℃目標達成のため2030年で2019年比43%削減を目指す。
3)
石炭火力発電や化石燃料補助金の段階的に削減する。

【課題】化石燃料の段階的な廃止は、段階的な削減との表現にとどまり、上記のパリ協定で目指す1.5℃以下の気温上昇の目標達成が危ぶまれる。

3.適応:各国はどのように適応し、他国の適応を支援していくのか?

世界全体の適応目標の達成への適応資金も含めた新たな枠組作りのため、COP28 まで議論を継続。

【課題】気候変動への適応能力など定量的な目標設定が難しい。

4.気候変動対策資金:誰もが認識しているが、触れたがらない重要問題

1)化石燃料から低炭素経済(再生可能エネルギー)への転換のためへ年間4兆ドルの投資が必要であることを提示。
2)「途上国に対する2025年以降の資金目標」を設定する委員会を設置。

【課題】先進国による年間1000億ドル(=100bn)資金集めの未達に対して、途上国から進捗の報告が求められ、隔年で進捗報告書を作成する。

 以上のように、会期を延長して「損失と損害」の基金創設と言う歴史的な合意がなされる一方で、排出量削減の具体的方策では目立った進捗がなく、地球温暖化防止の効果的な対応に危機感が見られ、国連事務総長やオブザーバーの方からは不満の声もあがり、COP27 の成否の判断は分かれるところです。
今年2023年に開催されるCOP28に期待されるところですが、温暖化は待ってくれないというコメントが頭をよぎりました。

 また、日本としては、日本主導のイニチアティブを提案したり、パビリオンの設置を通して日本の取組みを紹介し、気候変動削減に貢献しているという私の認識でしたが、今回も3年連続で化石賞を受賞しました。理由は、日本が化石燃料に対する世界最大の公的資金を拠出している国だから、それと岸田首相が不参加と言うことのようです。今回も、この化石賞の受賞には賛否両論ありますが、途上国へ化石燃料の効率の悪い発電所の輸出を問題視しており、そうだったら日本人として恥ずかしいので、高効率タイプの発電所の輸出に見直しをお願いしたいと素直に思っています。

 10年以上前になりますが、実家のある瀬戸内海の小島に帰省して釣りをした時、釣れる魚が暖かい海の魚になっていたことに驚き、気候変動を体験しました。氷河の後退、南極・北極の氷の減少など、間違いなく気候変動は進んでいるので、今後も関心を持って、自分の出来る気候変動防止をやっていこうと思っています。

(片岡)

#121  2023/2/28
大苦手な英文法、最近の読みやすい本をご紹介
おすすめ英文法本2冊のレビュー ~

みなさん、英文法いかがですか。得意ですか。
まぁ得意とまでは言わなくても不自由なく使いこなせていますか?
私はできません。正直言って全く自信はありません。
それでも仕事で使う状況に追い込まれて、なんとかなってきてしまいました。そんな私が最近思っていることがあります。

「英語の文法をもう一度学び直してみようかな。」

少し状況を想像してみてください。
“日本人と日本語”ならなんとなく聞いていても大きく理解を外すことはないように思います。ところが、“外国人と英語”になると、なんとなく聞いていると大きく理解が間違っていることが最近ありました。これは怖いです。

こんなことがあって、なんとか“文法をもう一度”と思った次第です。特に、聞いている場合ではなく、こちらが喋ったりするときに大きな誤解を与えるような喋り方をしていないか恐怖です。しかも、会話レベルなら、相手もおかしいなと思えば、「それはどう言う意味か」と聞いて来るとか、不可思議な顔をして教えてくれます。ところが、書き言葉はそうは行きません。

そこで、今更だけど“文法をもう一度”です。

もちろん、今までなんとかなってきたのだから、今更やり直さなくてもと思います。でも、ちょっとまともな文章を海外の友人に書こうと思って行き詰まってしまいました。ビジネス文書ならなんとなく誤解なく書けても、普通の手紙が書けないのです。ちょっと気の利いたクリスマスカードを…とか時候の挨拶を書こうと思うと立ち止まってしまいます。やっぱりそれが実状です。やっぱり今更だけど“文法をもう一度”です。

英語教師を長くやっている方々にどうすれば良いか教えを乞いました。何人かに尋ねましたが、結局、参考図書はこの2冊でした。
最近はこの2冊がおじさん(おじいさん?)の英語再入門書としてはおすすめのようです。

■ “真・英文法大全” 関正生 著 KADOKAWA

売り文句は、『わかりやすく人生変わる、次世代まで通用する総合英文法書』。

著者の関さんはスタディサプリの講師でYouTubeの授業サンプル2000万回再生の実績をお持ちの方です。さらに生徒の延べ人数はすでに700万人を突破しているとのことです。
試験の英文法、仕事の英文法、趣味の英文法を分けて説明されています。私が読んでいて楽しいのは“カクシン”と言う注意マーク付きの説明部分です。例えば、 ”Oh my God!” と言う言葉。書き言葉ではありますが、話し言葉では使わない言葉です。話し言葉は “Oh my!” ですね。では、なぜ”God”がないのか。それは「畏れ多くてGodは口にできないから」だそうです。なんだかチコちゃんみたいですが、そのような説明があちこちに出てきます。

■ “英文法の鬼100則” 時吉秀弥 著 明日香出版社

売り文句は、『英文が表す「気持ち」を捉える。丸暗記、禁止。』

認知言語学的なアプローチだそうです。英文法を、ルールではなく、「気持ちの現れ方」として捉えるのだそうです。著者の時吉さんは20年に渡り予備校講師を務め、独自の英文法論を構築されたそうです。また、「人に話を聞いてもらうとはどういうことか」を追求し、日本人が「人を説得できる」英語を話すための方法論を開発している方です。
例えば、日本語の「ここはどこ?」を英語にすると、日本人は、 ”Where is here?” と訳するかもしれません。英語圏の人なら ”Where am I?” が多く、より自然だそうです。この違いはどこから来るのでしょうか。日本語は、自分がカメラになって外の風景を写す言語。英語は、外からもう1人の自分が自分を眺める言語、だそうです。こりゃ、幽体離脱言語ですね。

もし皆さんも関心があれば、一冊、手に取ってみませんか。
少し英文法が楽しくなるかもしれません。

(東出)

#120  2023/2/21
比較から見る。“どちらに取り組む?”

働くクルマ-水素バス

この冬もそろそろ終わりが見えてきました。コロナ第8波も、日々の感染者数は現時点で約1ヶ月間減少を続けています。コロナへの対応変化も起きる3月以降、特にGW明けには経済の動きも一層活発になっていくでしょう。その経済は、足許では物価やインフラコストの上昇が繰り返され、事業環境や競争で厳しい状況が続きます。コロナによる社会変化に対応しきれず倒産・閉店になった話は現在もしばしば見聞きします。企業としても“選別”から漏れぬよう、今後のビジネスの方向性や位置取り、商品・製品のラインナップの再考がそれぞれの業界で進んでいることは、皆さんも感じておられると思います。このコラムでは、日本企業の「市場へのアプローチ形態」について、音楽業界の組織事例を参考に、個人的な見解を交えつつ軽く考察してみたいと思います。

■音楽業界:ヤマハに見る。

事例に取り上げたいのは、「ヤマハ」です。発動機でも楽器でもなく、ソフトウェアの会社の方です。そのコンテンツを「モノづくり」の視点で見てみたいと思います。

ヤマハには新たな才能を産み出す活動があります。かつての「ポプコン」(ポピュラーミュージックコンテスト)といった才能あるシンガーソングライターや歌手の原石を発掘する活動や、今もある「ヤマハ音楽教室」もその代表例と言えます。そんな中でプロになった方が所属するのがプロダクション〔事務所〕であり、発表・公演を行なうのがレーベル事業・レコード会社になります。ヤマハでは、「ヤマハミュージックエンターテイメントホールディングス」(プロダクション)、そして関連会社である「ヤマハミュージックコミュニケーションズ」(レーベル事業/レコード会社)がそれにあたります。このプロダクションには数人しか所属していないのですが、その中の2人のシンガーソングライター、中島みゆきさんと谷山浩子さんを比較してみると、異なる個性(商材)をどのように位置づけるかで組織が効果的な運用される姿を垣間見ることが出来ます。

中島みゆきさんは、ご存知の通り、多くのヒット曲を持つ歌手ですね。一方、谷山浩子さんは、ファンタジーな世界を描く作品が特徴で、昨今は「“みんなのうた”レジェンド」という声もある“唱歌づくりのプロ”です。(と筆者は思っています。)

これを会社における「売上」と「業務」の観点で俯瞰してみます。(個人的見解ですよ。)
● 中島さん

  • 【売上】 多くの大衆が支持するが、流行りに乗る“にわか”も。(失礼!)市場が大きい分、動くお金も大きいが、評価による波も大きくなる。
  • 【業務】 周辺ビジネスも相対的に大きくなり、1つの業務イベントに従事する人間も多くなる。成否の振れ幅は大きくなり、リスクも同様に大きくなる。

● 谷山さん

  • 【売上】 趣味嗜好が合う“固定客”が中心になり、市場規模は大きくなりにくいが、波は小さくなる。
  • 【業務】 ある一定の量の「仕事」を確実に作る。市場(顧客)の規模や業績は比較的見通せる。

如何でしょう。全然違う・真逆な形で存在していることが見えてきます。
プロダクション内では、この2人は昔から経営者に「非常に大切にされている」のだそうです。
〔出典:谷山浩子さんデビュー50周年記念本:「ARIGATO 谷山浩子 100年の半分」(P.21・25・59)〕

多くの人の支持を集める営利的な成功だけでなく、或る意味でニッチな存在と言える谷山浩子さんの価値を重視しているところに、ビジネスに対する大きなヒント・示唆があると思います。アルバムなどのコンテンツが「毎年」上梓され、またコンサートも「定期的」に、かつ「全国展開」(ツアー)を行なう谷山浩子さんの活動(あえて「ビジネスモデル」という言葉は使わない)は、会社や取引企業(イベンターなど)にとっては大変ありがたいですよね。“会社”にも規模(売上や動員)の大小に影響されない仕事も多くある訳で、それを経験する機会を確実に創り出すことにも繋がり、どの組織も若手の育成環境、すなわちOJTにも活用できる。また、コンサートでは「顧客の声」をアンケートで吸い上げ、全国展開することでマーケティング情報も獲得しています。ビジネス規模は小さいかもしれないですが、実にモノ・コトが安定的に善循環で機能している印象があります。

組織としては、“失敗はゼロには出来ない”中で、「失敗しないように如何に経験を積ませるか?」から「その経験を得て、如何に大きな舞台で更なる経験させるか?」までのStepは、人財育成の“システム”として安定的に持ちたい資産です。どちらかだけでも“組織の継続性”という面ではリスクが大きく、相照らす関係にあります。そういう意味では、ヤマハという会社組織においては、中島みゆきさんと谷山浩子さんはまさに「太陽と月」のような関係、相乗効果を生む不可欠な存在ということが出来るでしょう。そして、彼女たちの価値を半世紀近く前に見た経営者、そしてそれを継続した経営陣の目が如何に確かなものであったか、というのが今日の姿に映し出されています。(少し持ち上げすぎかな⁈)

さて、翻って、日本の代表産業界である自動車産業にここから得られた示唆を当ててみると、「電動化」の流れの中での“失敗”が皆さんにも見えるように思います。

■自動車産業に見る。

現在、世界中で電動化:EVへの移行が急速に進んでいます。“今のところ”2035年には新製品は全て電動車になる勢いで各国の政府当局も含めて邁進し始めました。問題は、そのアプローチに著しい偏りが見られることです。

「自動車」には乗用車/商用車の分野があり、“働くクルマ”の中には「産業機械」、「建設機械」、「農業機械」なども入ってきます。2009年に日本で初めての量産電気自動車(EV)が出てから、商品の主軸はずっと乗用車でした。片や、中国のEVメーカーの代表格である、電池メーカーが出自となるBYD社。電池製造を足掛かりに自動車製造へ乗り出したこの企業は、2010年から「商用EV」の製造販売を手掛けています。「量」という規模を求めた旧来の自動車会社と、「使われ方という個性」に目を向けて参入機会を得た新興企業。中国TOPメーカーは、「商用」からアプローチするという、明らかに位置取り戦略としては違うものになっています。

商品として、商用で使われるクルマ(産機・建機・農機も含めて)は、日本国内でもお客様毎に非常に厳しい要求を伴います。例えば、乗用車を買うのは「個人のお財布」から出したお金ですが、商用車は「組織の予算」からのお金で調達するので、お金の使われ方という意味でもタフな要求も入れてくるし、使用方法も個人資産ではない分、手荒いものになりがちです。製品利用も10年・20年の単位です。つまり、商用向け商品を手掛けるということは、これらの高い要求に応える形で製品と実力(とりわけ人財)を磨いてきたと見ることが出来ます。

上梓から約13年。果たしてどちらが市場シェアを伸ばし、“売れる商品”を増やせたでしょうか。説明を待たない次元になっています。これは自動車メーカー、そして電池メーカーとも同じ道に辿ってしまっていますね。

バスやトラックなどの大型商用車向けに磨いた技術やノウハウは、小さな乗用車の世界に転用が望めるのですが、その逆を実現するには大変ハードルが高くなってしまいました。まさに「大は小を兼ねる」かの如き。小は大へはなりえない。乗用車の技術・製品構成で商用分野を賄えずにいます。中国BYD社を引き合いにしましたが、乗用車でアプローチしたアメリカのテスラ社が、期待を裏切る成功を収めつつも、EVトラック参入では思惑通りに進んでいないのは、やはりここに遠因があると考えています。

■そのうえで、あなたはどちらを選ぶ?

確かに「華」のある“一般消費者向けの製品”の方が、当たれば売上げも名声も大きな分、チャレンジし甲斐があるように思うでしょう。しかし、それは個別最適です。中長期を見据えて社会の変容を見定めていく過程で、本当に会社や自らの成長とリスクを考えた時にどちらからアプローチするのが適切か、後発のグループには“二番手戦略・三番手戦略”も意識して、商品展開や製品開発戦略の見直しを図ることも必要ではないでしょうか。欧州メーカーではこの領域への挽回対策が始まりましたが、果たして日本ではどうでしょうか。

今日お話ししたのは、どちらが「正しい」ということを決めるためのものではありません。
全体最適になるような「標準品」や少し範囲の狭い「共通品」が生まれてくるのは大いに歓迎です。
それが生まれる素地を作る取組みが皆さまのビジネスで織り込まれているかどうかを是非確認・検証してみてください。ここで間違うと、まもなく始まるEV関連業界での“次の合従連衡”で会社や人財が消えていくことにもなりかねません。

(鯨井)

#119  2023/2/14
サッカー日本代表 森保監督のリーダーシップとは?

昨年11月~12月にカタールで開催されたW杯で、サッカー日本代表が優勝候補のドイツ・スペインを撃破しベスト16まで進んだ快進撃に対する興奮は、サッカーファンなら、まだ少しだけ余韻が残っているのでは?と思います。

今回の日本代表の躍進は選手の活躍が一番だったと思いますが、本コラムでは、躍進したもう一つの要因である森保監督のリーダーシップに注目してみたいと思います。
ビジネス書で言われているリーダーシップ論に照らし合わせ、森保監督のリーダーシップとは、どのようなもので、今回のW杯の成果にどう繋がったのか、私の独断と偏見で検証してみたいと思います。

森保監督の就任当時は、サンフレッチェ広島監督時代の3度の優勝経験から、当時の日本人監督の中では一番の実績があり、リーダーシップがある監督として期待されていたと記憶しております。
しかし、2021年東京オリンピックで、U-24日本代表がメダルを逃したあたりから、監督批判が徐々に大きくなっていきました。W杯最終予選では、最初の3試合で1勝2敗(オマーンとサウジアラビアに敗戦)となりW杯の出場が危ぶまれた事により、森保監督に対するバッシングが激しいものとなりました。「ゲーム内容が最悪」「選手選考がおかしい」「戦術がない」等、“無能”呼ばわりされ、さらに、「監督交代」の報道が流れるなど、SNS上での監督批判、誹謗中傷はひどいものになっていました。

この時、私個人は、批判を受ける森保監督は、メディアやファンから、以下のようなリーダーとして見られていたのではないかと思います。

・とにかくいい人。真面目で、コミュニケーション能力は高い。
・ビジョン、戦術の具体性がなく、戦術をチームに落とし込めていない。(戦術は選手任せ)
・調子やコンディションの悪い選手を多用し、新戦力や旬な選手を使う決断ができない。
・選手交代が下手で、負けている展開、停滞している状況の打開が不得意。

リーダーシップ理論のひとつにPM理論というものがあります。PM理論の中では、リーダーの行動は、「目標達成機能(Performance Function :P機能)」と「集団維持機能(Maintenance Function :M機能)」の2つの組み合わせで構成されていると考えられ、それぞれの機能の強弱で、リーダーシップを4つに分類しています。

(出典)社会心理学者三隅二不二著書「新しいリーダーシップ集団指導の行動価格」ダイヤモンド社

日本代表監督像をこのPM理論に当てはめ、W杯最終予選の森保監督のリーダーシップを分類してみたところ、次のようなものになりました。

W杯最終予選時の森保監督は、「集団内の人間関係を重視するリーダーで、組織の風通しは良いが、成果を上げる具体的な施策を持っていない」という“pM型に分類されると思います。森保監督は、P機能が低く、成果(W杯での好成績)を上げる力がない監督として、メディアやファンから批判されていた、と思います。
正直、私も、森保監督では「W杯では勝てない」と心底思っていた一人でした。

ところが、W杯本番では、誰も勝てると信じていなかったW杯優勝経験国であるドイツ・スペインの両国を撃破し、ベスト16まで進出しました。残念ながら、ベスト8という「新しい景色」をみる事は叶いませんでしたが、日本代表のW杯出場国の最終ランキングは9位(注1)、森保監督の監督評価も3位(注2)という結果を残しました。

それでは、森保監督は、W杯本戦では、どのようなリーダーシップを発揮して、グループ予選を1位で通過し、ベスト16まで辿り着くことが出来たのでしょうか? その特徴は何だったのでしょうか?

PM理論上で、森保監督が劣っているとされていたP機能は、次の方策により向上すると言われております。

① ゴール(目標)を提示し、ゴールへの意識とそこへ至る道のりのイメージを持たせる
② ゴールに向けた行動を徹底させる

実際のW杯本戦では、相手チーム、メディア、ファンの予想を見事に裏切り、P機能を上げるため、森保監督がこれまで見せてこなかった次のような戦術を披露しました。

・実戦経験も少ない3-4-3(または5-4-1)システムへの変更
・“自陣へ引いての守備ブロック”と“短時間で実施されるハイプレス守備”の使い分け
・5人交代枠(カタール大会からの新制度)を活用しての攻撃的選手の大量投入

「①チームにゴールへ至る道のり」を示し、そして「②ゴールへ向けた行動を徹底させる」といった高いP機能(戦術)を駆使し、ドイツやスペインの裏をかき、揺さぶり、混乱を起こし、不利な状況を逆転し、勝利に導きました。
また、ドイツ・スペインの両試合とも、相手にリードを許していた状況でもあったので、リーダーとして、隠し持っていたコンテンジェンシープランを選手達に提示し、それを実行させた、とも言えます。

結果的に、森保監督は、W杯本戦では、PM理論上では、理想形のPM型のリーダーと認定される形となり、あれだけ批判していたメディア及びファンも森保監督に対する評価を「手のひら返し」せざるを得ない結果となっていました。

次に、森保監督のリーダーシップの最大の特徴である、全世界のサッカー監督とのリーダーシップのスタイルの違いを、SL理論(米国行動科学者P.ハーシィと作家K.ブランチャードが提唱)で説明します。

(出展)P.ハーシィ等著「行動科学の展開」(生産性出版)

世界で活躍しているサッカー監督のほとんどは、「S1:指示型」であり、自分の方針や戦術を選手に押し付ける「Top Down」がほとんどです。
一方、森保監督は、スペイン戦の5-4-1システムの採用等、選手からの「Bottom Up」で戦術を決めたとの話があるなど、人間関係を重視するだけでなく、戦術決定プロセスも選手の意見を参考にする「S3:参加型」の監督と言えます。

これまでのサッカー監督像にはない、稀有の監督スタイルと言えます。

森保監督が、「S3:参加型」を採用した背景のひとつに、2018年ロシア大会でベスト16のベルギー戦で2-0から、状況に合わせた対応が出来ず、逆転負けしたことがあります。この問題解決策として、「選手たちが主体的に考え、意見を発信し、ピッチ内で対応力を身につける」しかないと判断し、選手が自ら考えてサッカーを行うように、戦術を「Bottom Up」決定スタイルに取り組んだようです。しかし、この戦術の「Bottom Up」決定のスタイルは、W杯最終予選で、「森保監督には戦術能力がない」と批判にも繋がるものにもなったと言えます。

森保監督は各種の批判にもブレることなく、W杯本戦まで戦術の「Bottom Up」スタイルを突き通しました。結果として、フィールド上での選手達が自ら考え、対応力をアップしたことで、ドイツやスペインの強力な攻撃に耐え凌ぎ切り、前回大会の課題を見事解決してみせてくれました。これは、森保監督が批判されても貫いた「S3:参加型」「Bottom Up」のリーダーシップが有効に働いた一例とも言えるのではないでしょうか。

以上のような「PM型」「S3:参加型」でリーダーシップを発揮し、成果を上げた森保監督は、監督続投が決まりました。私個人としては、海外の戦術能力の高い監督が来て、日本代表のサッカーに新たな力を注入してもらいたい正直な気持ちもありましたが、他の国とは違うリーダーシップのスタイルを持つ森保監督および日本代表を引き続き、期待し、応援していきたいと思います。

(注1)カタールW杯出場32か国最終順位で日本は9位にランキング(20221221日発表)
(注2)イタリア「TUTTOmercatoWEB」が20221219日に発表したカタールW杯に出場した全32チームの監督の平均採点ランキング

 (田口)

#118  2023/2/7
寒い夜に「ホットワイン」は如何ですか?
~ 
フルーツやスパイスの香りが漂う温かいワインで身体も心も温めましょう ~

こんにちは。ワインを語るコラムの第4弾です。
先月は「10年に1度レベル」の強烈な寒波が襲来するなど、まだまだ寒い日が続きますが、体調は如何ですか? 今回は、そんな寒い日の夜には「ホットワイン」を飲みませんか?というお話です。

一昨年だったでしょうか? テレビ東京系のドラマ「シェフは名探偵」をご覧になったことはありますか? 俳優の西島秀俊さん演じるフレンチレストラン店長の三船シェフは、穏やかで一見すると何を考えているか分からないが、直ぐにお節介を焼いてしまう優しさも持っていて、レストランを訪れたお客様たちの巻き込まれた事件や不可解な出来事の謎を解き明かすというグルメミステリーです。美味しそうなフランス料理が提供されると共に、「ヴァンショーです。気持ちが落ち着きますから」と言って、傷心したお客さんにそっとヴァンショー(ホットワイン)を出すシーンが何回もありました。これを観ていると私も飲みたくなり、ホットワインに嵌まってしまいました。

ヴァンショー(Vin chaud)とは、フランス語で「温かいワイン」という意味で、日本ではホットワインと呼んでいる飲み物のことです。ドイツ語では「グリューヴァイン Glühwein」と言って、グリューは「燃える、熱を帯びる」という意味です。(因みにホットワインは和製英語で、英語ではマルドワイン Mulled wine と言います。) 日本ではまだあまり馴染みが無いですが、寒いヨーロッパでは、カフェ、クリスマスマーケットや家庭ででも広く親しまれていて、冬の定番飲み物になっています。
同じくワインを使った夏の冷たい飲み物「サングリア」のホットバージョンということですが、オレンジ、レモンなどの柑橘系フルーツだけでなく、シナモン、クローブなどのスパイスも加えるところが異なります。よって、これらの芳醇な香りが湯気と共に漂い、冷え切った身体も心も温めてくれます。お酒が苦手な人や女性にも飲みやすいお酒だと思います。

◆ホットワインの作り方

ネット検索すると色々載っていますが、一般的と思われる作り方を記しておきます。

<材料(2人分)>

  1. 赤ワイン; 375ml (ワインボトル 750mlの半分)
  2. シナモンスティック; 1本 (半分に折る)
  3. クローブ(ホール); 4粒
  4. ブラックペッパー(ホール); 4粒
  5. 砂糖; 大さじ 1杯半位(お好みで調整)
  6.  オレンジまたはレモンのスライス 3~4枚 (皮はよく洗う)

<作り方>

1)小鍋に1.~5.を入れて弱火にて沸騰直前まで火にかけます。

2)6.を入れてひと混ぜしながら温めて、火を止めます。

3)茶こし器でこしながら耐熱グラスに注ぎます。

4)おしゃれにオレンジスライスやシナモンスティックを添えます。

 〔注意〕
80度以上に温めないこと。沸騰させると風味もアルコールも飛んでしまい、味は苦くなり、色も悪くなります。弱火で少しずつ温めましょう。
※フルーツは煮詰まると苦味や雑味が出やすいので、火を止める直前に入れるようにしましょう。
※シナモンは半分に折って、ホールスパイスは少し砕いてから入れると香りが出やすくなります。
※砂糖はお好みの甘さに調整してください。黒砂糖や蜂蜜だと喉に優しくコクのある甘味になってお勧めです。

 ◆ワインの種類について

1)赤ワインは安いテーブルワインで充分です。料理に使って余ったワインや飲み残したワインでもOKです。
2)白ワインでもOKです。芳醇で豊かな風味を味わいたいなら赤ワインを、上品ですっきりとした味わいがお好みなら白ワインをベースにすると良いです。赤ワイン特有の渋みがないので初心者でも飲みやすいです。

◆フルーツの種類について

フルーツはオレンジやレモンなどの柑橘系が一般的ですが、もっとフルーツの甘味がお好みでしたら、桃、葡萄、苺や林檎などもお勧めです。フルーツジャムでもOKです。

スパイスの種類について

スパイスは甘い香りや風味が楽しめるシナモンやクローブが定番です。クセある風味が苦手な人でも挑戦しやすいです。(私はまだ試していませんが)スターアニス(八角)、カルダモン、ナツメグ、生姜、ローリエもお勧めだそうです。

① シナモン
甘くエキゾチックな香り。体を温める効果が大きく、血液循環が良くなることで美肌効果や、冷え性・むくみなどの防止にも役立ちます。また、高い抗酸化作用を持ち、さらに毛細血管の傷を修復してくれる効果もあるので、肌の代謝が高くなり、アンチエイジングの効果にも期待できます。

② クローブ
甘く濃厚な香りとしびれるような刺激的な風味。腸にたまったガスを排出しやすくする効果があり、腸内環境を整えてくれます。また、クローブに含まれる精油成分のオイゲノールには抗酸化作用があり、酸化や老化防止にも役立ちます。

③ スターアニス(八角)
甘みと苦味をあわせ持っているので、シナモンやクローブに比べると好き嫌いが分かれます。血行促進や利尿作用などの消化活動を活発にするのを助けてくれます。また、気持ちを落ち着かせる鎮静効果もあると言われています。

① シナモン
② クローブ
③ スターアニス(八角)

④ カルダモン
爽やかでエキゾチックな香りが特徴で、「スパイスの王様」と呼ばれています。胃液や粘膜の分泌を促進して消化を助ける働きがあると言われています。また、油分を除く効果もあるので、食後の口直しとして香りのデザートにも適しています。

⑤ ナツメグ
独特の甘い香りがあり、挽き肉料理や魚料理の臭みを消すために用いられます。ピネンという成分が胃の働きを正常化し、消化を促進し、美肌に効果があると考えられています。

⑥ ブラックペッパー
野性的で爽やかな香りとピリッとした強い辛みが特徴です。肉料理や魚料理で最もよく利用されているスパイスのひとつ。ピペリンという成分が交感神経を刺激して血流をアップし、血液が末端の血管にまで行き渡ることによって冷え性改善効果が期待できます。

④ カルダモン
⑤ ナツメグ
⑥ ブラックペッパー

◆もっと簡単に飲みたい方へ

色々なフルーツやスパイスを買い揃えて、鍋で調理するのが面倒だという方は、こんなものも市販されています。

1)ボトル入りホットワイン
赤ワインとフルーツやスパイスが既に調理済みのボトル入りホットワインです。カップに注ぎ、電子レンジでチンするだけです。白ワインのバージョンもあります。

2)フルーツ、スパイスのティーバック
フルーツとスパイス各種が入ったティーバックです。カップに赤ワインと一緒に入れて電子レンジでチンするだけです。甘味料は入っていないので、お好みで砂糖などを加えてください。

どちらも手軽に自宅でホットワインが楽しめる便利なものです。
私は、カシスリキュールやオレンジリキュール「コアントロー」を加えることもあって、なかなか美味しいです。(アルコール度数が上がりますので要注意ですが。)

自分の好きなワインをベースに、色々なフルーツで爽やかさや甘さを、色々なスパイスで豊かな香りを。
お好みの種類と量で、より魅惑的な味わいを造るのも、この時期の楽しみのひとつです。
シナモンスティックをくるくる廻して、優雅な気分になって、「ふぅ~ふぅ~」しながら、指先から体の芯までも、そして心までも温めてくれます。

あなたもホットワインで癒やされる時間を楽しみませんか。

<写真出典> ; Yahooフリー素材より
<参考文献>

 テレビドラマ ; BSテレビ東京ホームページより
 スパイス情報 ; 日本安全食料料理協会ホームページ、エスビー食品ホームページより
 調理方法 ; エスビー食品、ENOTECAcookpad ホームページより

(前野)

#117  2023/1/31
自動車に関わる形状・挙動計測について

今日の工業社会は、各分野の固有技術と、これを支える計測技術の絶えまない革新により築かれてきたと思います。今回は自動車開発における形状、挙動の計測について少し解説したいと思います。

自動車の開発においては、あらゆる環境で安心して自動車を使用していただくために、次のような様々な試験評価が行われており、使用する計測技術も形状計測から感覚官能量計測まで多岐にわたっています。

1) 動力・燃費性能およびパワープラント試験
2) 制動性能試験
3) 操縦安定性試験
4) 強度耐久試験
5) 振動・騒音・乗り心地試験
6) 衝突安全試験
7) 空力性能試験
8) 運転性・快適性試験
9) 電装品・電装システム試験

これらの計測技術は、品質や車両評価の「ものさし」であると同時に、計測情報を3次元で可視化するなど、設計者、評価者の理解を早め、かつ深める工夫もされています。 

自動車開発における形状・挙動計測は、例えば、操縦安定性試験で車両の挙動や車体の変形が計測されるように、上記1)~9)で共通的に使用される、いわば共通計測技術であり、求められる要求も、非接触化、多次元化、高速化等さまざまです。

近年は、レーザ等の光技術やGPS技術、および高速演算処理技術の進歩により、上記要求とあいまって様々な計測技術が普及してきました。例えば、各種の立体モデルの形状計測で利用される「3次元形状測定機」では、従来の触針式から、光技術を利用して多点の計測を高速に測定可能な非接触式3次元計測機が導入されています。さらに、画像処理技術により、計測結果を、評価者の視点で、3次元の画像データとして分かりやすく表示することなので、より評価の質を向上させています。

また、動的な挙動計測でも、レーザ等光技術に加え、カメラによる計測が盛んに行われています、非接触で簡便に計測できる手法として「ステレオカメラ法」があります。これは複数のカメラ(2台以上)で、計測対象をとらえ、三角測量にもとづき対象の位置を同定するもので、計測精度は高くありませんが、簡単に挙動を計測可能です。先行車の挙動を計測する車載センサとしても多数採用されています。もう一つ注目すべきは、GPSです。
近年GPSの精度が向上し、相対位置の計測(変化分)をセンチメートル単位で計測することが可能となりました、車両の走行軌跡の計測等では便利に使用可能です。

そのほか、点ではなく、線や面として捉える下記のような手法も採用されています。

1) 光切断
2) パターン投影法
3) モアレポトグラフイー法

いずれも、コスト、精度、計測スピード等、一長一短があり、用途にあった最適な計測機の選定が必要です。

(山田)

#116  2023/1/24
“より有意義な会議に向けてのコツ”こぼれ話
~シリーズ② 当日冒頭環境造り編~

以前、この会議シリーズの「①会議の事前準備編」をお届けしました。(109 1129日)
その事前準備を受けて、今回はシリーズの第二弾として、会議当日の「冒頭環境造り」のコツこぼれ話です。

【その1】『意外にできていない会議冒頭での目的・ゴールの確認を励行する』
 ⇒ 時間切れ、結論持ち越し会議と訣別へ!

・「会議の目的とゴール(←願わくば、予め会議招請状のアジェンダに記載の筈の)」を会議の開始時に明示・共有・合意してからスタートする事で、脱線知らずの効果的・効率的会議となります!

・併せて、「アジェンダ 時間割(←願わくば、予め会議招請状に記載の筈の)」を、会議中に皆が見える場所に貼っておくことで、議事進行役は、会議が脱線しそうになったり、時間が延びそうになった際に、参加者にその旨を気付かせ、脱線を防ぎ易くできます。

・また、参加者が議論の際の(いつもの癖、慣習で)(本来出来ていて当たり前の筈の)行動ルール等が守れなさそうと予見された場合は、「会議のお作法集(グランドルール)」貼り物として掲示しておきます。例えば……

*私語はしない※1回の発言は1分以内で
*他人の意見は最後迄聴く
*他人の意見を頭ごなしに否定しない()
*全て人任せにせず協力し合う
等々…… (職場の慣習対策でアレンジします。)

【その2】『会議に議事進行役・ファシリテーターを任命する』
 ⇒ 参加者が納得づくでゴールへまっしぐらの効果的会議へ!

・ヒトは指示命令されることよりも、自ら発案・発言・提案し、認められると、その事への自発的行動意欲が倍増する!」という心理学の法則が有ります。イキイキした人々が自発的・自律的に動いている好業績の会社には共通する行動パターンとのことです。

・この状態を、議事進行役が参加者に環境造りできて進行できますと、会議での発言が活発化するだけで無く、相互の意見が(三人寄れば文殊の知恵的に)化学反応を起こし、新たな発想・アイディア・智慧が出易くなります。コレこそ(わざわざ皆が一堂に会した甲斐の有る)会議の真骨頂!と言えましょう。

【今後に向けて】

いかがでしたでしょうか? いくつかのこぼれ話の中で、1つでも皆さまが拾えて再活用できるものが見つかりましたら幸いです。
併せまして、文中【その2】にある“会議の議事進行役”は、世の中では“ファシリテーター”という役割で、“より有意義な会議(「新たな智慧」と「参加者のヤル気」の出る場造り!)の実現に向けてとても有効に機能するスキル”となります。もしご興味を持たれた方はビジネス未来&Co.にご一報戴けましたら、いつでもご相談を伺える体制があります。皆さまのご連絡をお待ちしています。

(井上)

#115  2023/1/17
マニュアル(MT車の行方
~ 
走れる場所は乗馬クラブのみに? ~

◆私のクルマ遍歴

私が学生時代(約45年前)に初めて買ったクルマは、中古のB110サニー(右のイラスト)で、もちろんマニュアルトランスミッション(MT)車でした。その後、結婚して家族が増え、ファーストカーがオートマチックトランスミッション(AT)のミニバンタイプであった時期も長かったのですが、その間もセカンドカー(軽自動車)は常にMT車でした。
娘たちがAT限定免許を取り、いよいよセカンドカーをAT車に変えざるを得なくなった時が子育て終了のタイミングに重なったのは自然の流れであり、偶然の巡り合わせで「欲しい!」と思えるクルマ(ノート ニスモS)に出会うことが出来ました。
今後は、いつ自分の運転能力に見切りをつけてEVに乗り換えるのか、はたまた免許を返上するのかのタイミングを計ることになると覚悟を決めながら、MTの小型車(大きくて重いクルマは嫌い)との付き合いを楽しんでいます。

◆MT車の魅力

ネットでもMT車の魅力についてはたくさんの方が熱く語っていますが、何れも“クルマを操る楽しさ”という、私も共感する内容と感じます。例えば…

  • エンジン音を聴きながら、その特性をうまく引き出すためのギヤの選択
  • シフトチェンジのために手足を連動させ、ABC(アクセル/ブレーキ/クラッチ)ペダルの操作をスムーズに行う作業の楽しさ
  • 街乗りでゆっくり走っても「運転が楽しい」と思える
  • 山道で高回転まで廻した時のエンジン音の快感
  • ダブルクラッチやヒール&トゥなどのテクニックを楽しめる

その他にも…

  • ペダルの踏み間違いによる暴走事故を防げる
  • 低回転でもノッキングさせずに走らせる微妙なアクセルワーク
  • エコランに徹すれば、驚くほどの低燃費も可能
  • 今では希少価値と言えるので、少し自慢できる

要するに“手が掛かることや不便さが楽しい”というノスタルジックな感覚かも知れませんね()
以前は毎日クルマで通勤していましたが、その頃は仕事でどんなに疲れていてもシートに座ってエンジンを掛けると、ワクワクして疲れが吹き飛ぶほど、運転(移動)すること自体が楽しかったです。

MT車の存在意義

鳥取環境大学の鷲野翔一氏によると、「運転を楽にすることはドライバーの運転への注意を減らし、事故を増やす。全事故において、正面衝突を除きAT車の事故率はMT車のそれの2倍近い。これは、AT車のドライバーは運転に関する「注意」で占められている領域が狭いために、それ以外のスペア容量に他の注意が入り込み、Human Errorを誘発する為である」とのことです。

【出典】MT車とAT車の事故率比較とドライバ-心理
2003 鷲野翔一)

しかし、このアドバンテージも、近い将来、完全自動運転が実用化されれば意味がなくなります。 今後、メーカー側の事情やインフラの環境変化も含めて、MT車は消え行く運命なのでしょう。また、MT車に限らず、今の時代は特に都会ではクルマを持つこと自体が大きな無駄という考え方もあると思います。また、イニシャルコスト、ランニングコスト共に真面目に計算すれば、クルマを持つことによる家計への負担も大きいです。

【出典】 揮発油販売業者数及び給油所数の推移
2019 経済産業省資源エネルギー庁)

◆MT車の今後

以前、元レーシングドライバーの片山右京氏が講演会で「乗馬を楽しみたければ乗馬クラブに行かなければならないのと同じように、近い将来クルマの運転を楽しみたければサーキットに行くしかない時代が来る」と話されていました。確かに、安全・快適で便利な移動手段としてクルマが生き延びるためには、MTのエンジン車が消えて、EVに置き換わっていくことは避けられないのでしょう。

 但し、中古車のバイヤーを生業にしている友人の話では、中古車市場ではMT車の人気は根強く、常に品薄状態とのこと。そして、速く走るためには絶対に有利なパドルシフトよりもフロアMTの方が人気だそうです。ノートを買ったディーラーのカーライフアドバイザーからも「大切に乗り続ければ、価値が上がりますよ」と言われます。MT車もそのうちに、マニアの嗜好品(乗るものではなく持つもの)のような存在になるのかと思うと寂しいですね。

参考文献;
MT車とAT車の事故率比較とドライバ-心理(2003 鷲野翔一)
・揮発油販売業者数及び給油所数の推移(2019 経済産業省資源エネルギー庁)

(田村)

#114  2023/1/10
日本の12か月の色
~ 12か月のイメージカラーと和の色 ~

【出典】 LOCARI

 2023年の仕事も本格的に始まりました。年の初めを新たな気持ちで迎えておられることと思います。新年に当たって、多くの人が「今年こそは」と新たな目標設定、或いはマンネリの打破など、何かにチャレンジしてより良い1年にしたいと考えていることと思います。
 私は、日ベースで依頼業務の受領、進捗、完了を管理するための業務進捗管理表を作って管理していますが、何月何日かが、特に月が一目で把握できるように、月毎にカラーリングしてわかるようにしています。
 新年を迎えるに当たり、私も気分一新、このカラーリングを見直そうと、私なりの各月ごとのカラーを見直すため、季節、お花、行事などを考え始めましたが、ふと「私のように日本の12か月の色を考えている人が他にいるだろう」と思い、ネットで調べてみました。
 その結果、色々なサイトがありましたが、次の2つのサイトを参考にご紹介させて下さい。

◆ 1stサイト;『Colour Therapy彩環saika12か月をイメージする色

 本サイトは、私と同様、「月ごとにイメージされる色は、その月に見られる自然の色やイベントにまつわる色からの連想であることが分かります」と12か月をイメージする色を<表1>のようにまとめられています。
 私の月ごとのイメージとは、3月の新芽、4月の桜のピンク、5月の新緑を除いては、異なっており、個々人の育った環境に拠ると思われます。ただ、各月のイメージは思い当たる節があり、今年の月別カラーを決めるのに参考になると思った次第です。

<表1> Colour Therapy彩環saikaのサイトから引用

◆ 2ndサイト;『LOCARIの「自分の和の色” 12ヶ月の誕生色」

 今回のサイトで最も興味を惹かれたのが、‟和の色”のこのサイトです。
 
きもののまち 新潟十日町・織物工業共同組合によって名付けられた和の12色(1)は以下の表2にまとめましたが、見てわかりますように表1とは、かなりその色合いが異なり、“和の色” と言う色合いが新鮮に感じられました。

 実は、話が少しずれますが、他の「カラーセラピーライフ」と言うサイトで、日本の伝統色を紹介していますが、何と261色もあり、江戸紫とか若草色とか今までに聞いたことのある色が沢山あり、それらが<表2>のようにカラフルではないが、何かほっとするような色合いが多く、初めて‟和の色“を認識し、いい色だなと思いました。

 話を戻します。LOCARIのサイトでも、「スポットライトを浴びるような派手さはないけれど、2度、3度と繰り返し見るほどに味が出てくる和の色。何か身につけるものを選ぶ時、ぜひお手に取ってみてはいかがでしょうか?」と薦めていますが、私も業務進捗管理表の月別カラーに選んでみたいと思っています。

<表2> LOCARIのサイトから引用

 如何でしたか?
 各月のカラーは、その人の育った環境、経験、知識などによって異なり、人十色と言うところでしょうか。その中で、自分のイメージに合って、且つ、他の月との選別が一瞬に出来る12か月分の自分の色を持たれては如何でしょうか?
 私は、今年の12か月の自分の色は、261色の和の色をベースに挑戦します。

(片岡)

【謹賀新年】
新年ご挨拶
~2023年を迎えて~


新年 明けまして おめでとうございます。

皆さま、ご健勝のことと存じます。
2022年の1年もこのHPに多くの方にお訪ね頂き、大変感謝申し上げます。

新年にあたり、ご挨拶をさせて頂きます。

2022年もコロナ影響が引続き、第7波、そして年末からの現在進行形の第8波では、お客様が罹患されたとのお話を耳にする機会が増え、コミュニケーションやスピード感が出にくい1年となりました。この状況は、3年ぶりに流行しているインフルエンザの影響も出てくることを考えると、年度内の3月までは同じような傾向になりそうです。そんな中ではありましたが、事業企画支援・コンサルティング領域の活動では一定の安定を見ることが出来、第二期は黒字に転換できました。

コロナ禍に昨年年頭では想像もしなかった“戦争”の影響も加わって、経済環境も市場も世界的に厳しさが増し、また日本のグローバル評価も低下傾向で“取り残され感”が増してしまったこともあり、「これまでのやり方を変えないといけない」という発意から、新規事業の企画・開発や改善改革の取組みの動きが高まってきたように感じています。

「事業企画支援」の取組みでは、「協業」を意識した関心や取組みが顕著になってきました。「電動化」「リチウムイオン電池」をキーワードに新ビジネスのプロデュース活動に取り組んでいます。これは今年も続く活動として注力していきます。

「コンサルティング」分野では、メンバーのキャリアに関心を持って頂いた企業様からお声掛けを頂き、具体的なご相談事を伺う機会が増えました。改めて御礼を申し上げます。第二期から続く大型プロジェクト案件では、“モノづくりプロセス”における多くの機能への支援要望も頂き、お困り事へのワンストップサービスの実現にも近づき始めています。そういう意味では、昨年の新年ご挨拶で書いた『あたかも“街の総合病院”といったイメージで活用頂けるよう』になってきている実感もあります。

人材の強化も活動と並行して出来た1年でした。2022年は4名増えてコンサルメンバーは昨年末時点で14名になりました。(提携先も含む。その他に裏方の管理スタッフも2名います。) 今年はその人財を一層豊かに活用頂けるようにプロモーションも活発にしたいと考えており、私たちの志である「皆さまへの“知識と経験の還元”」を引続き進めていきたいと思います。そして、その一環として、「教育・研修」事業がいよいよ本格的に始動します。

「教育・研修」事業本格化の緒として、令和4年度IT導入補助金を採択して頂くことが出来ましたので、研修テキストや良書紹介などを行なう為のネットショップを開設する計画です。ここではデジタルコンテンツの形態での提供を基本とし、店舗設計やコンテンツ制作に取り掛かるところです。新年度の4月までに開店できるよう準備を進めていきます。このネットショップで取扱う内容については「基礎」や「トレンド」を重視し、より専門的な内容:「応用」の領域は研修(オンサイトやリモート)の形で皆さまに提供させて頂くことを検討しています。皆さまの関心や予備知識を増やす為の「書店」という風なイメージで捉えて頂ければと思います。

企業向け研修は、「電動化」に関するご要望・ご相談(開発やモノづくり)を頂く機会が増えました。若年層向け、関連部門向け一般教養、エンジニアの職種転換向けなど、ニーズにも拡がりが見られ、「多くのモノづくり機能の経験者がいる」という弊社の個性が活き始めています。
ネットショップ・研修とも、こういったニーズに応えていく
メニューやコンテンツを整備していきます。1年を掛けての整備となりますが、どうぞご期待ください。

戦争の出口もまだ見えず、新型コロナとの付き合い方もまだまだ変化がありそうですが、皆さまに1年後に「今この取組みをやっておいて良かった」と感じて頂けるよう、今年も私たちはお手伝いさせて頂きます。

引続き、よろしくお願い申し上げます。

2023年 1月 3日  大安

株式会社 ビジネス未来&Co.

代表取締役   鯨井 貴靖

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2024年4月1日
コンサルタント紹介ページをUpdateしました。
2024年1月28日
サービス価格改定のお知らせ
(2024年4月活動分より)
2024年1月2日
弊社代表より新年のご挨拶です
2023年5月17日
コンサルタント紹介ページをUpdateしました。得意技紹介のPDFファイルも更新しています。