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これまで「空飛ぶクルマ」について3回ほどコラムで触れてみましたが、今回は大空を現在飛んでいる航空機の電動化に触れてみます。私は、自動車を中心に、電動化に関して展示会等で企業情報収集をしています。先だって訪れた展示会で、電動化をキーワードに会場を廻っていたところ、目に留まったのが「航空機電動化の研究開発」でした。
どうしてあんなに大きくて重そうな物体が空を飛ぶのか不思議に思っている人も多いかと思いますが、更に電動化というキーワードが重なると、「どんな技術なの?」という疑問が頭の中をよぎります。
…ということで、今回は、「航空機の電動化」を取り上げてみます。
関連する新聞記事をいくつか紹介します。
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■ 経済産業省は二酸化炭素(CO2)の排出を抑えた電動航空機の機器開発を支援する。年内に事業者を公募し、水素燃料電池システムなどに306億円を補助する。電動航空機は欧州エアバスなどが2035年にも実用化を狙う。日本企業が強い航空機器も脱炭素を進め、競争力維持につなげる。
(中略)
航空分野は鉄道などと比べてCO2排出量が多い。国際エネルギー機関(IEA)によると、21年の航空業界の排出量は世界でおよそ7億トンで全体の2%ほどある。
国連の専門組織の国際民間航空機関(ICAO)は50年に国際線からの排出実質ゼロをかかげる。達成できなければ、航空各社はCO2の排出枠を購入しなければならず、脱炭素を急いでいる。
(電動航空機器の開発補助 経産省、燃料電池などに300億円 2023/10/09 日本経済新聞 朝刊)
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この記事で述べられているICAOが掲げる「2050年に国際線からの排出実質ゼロ」のためには、相当の技術開発が必要になります。その中で、要のひとつであるモーターの取り組みについて、次の記事で紹介されています。
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■ 九州大学は次世代の電動航空機向けの超電導モーターの回転試験に世界で初めて成功した。冷却システムに液体窒素を採用し、イットリウム系の超電導材の配置を工夫するなどして実現した。水素でタービンを回して発電した電気を使うため、飛行中の二酸化炭素(CO2)排出をゼロにできる。2030年代の試験飛行を目指す。
(中略)
岩熊教授らが目指す航空機向けの推進機関は航空機に積んだ水素を燃やして発電し、その電気でモーターを回して飛ぶ仕組みだ。実用化に向けて大きな課題となるのがモーターだ。モーターの軽量化が不可欠になる。 (後略)
(電動飛行機に超電導モーター 九大、イットリウム系で軽量化 2023/10/25 日経産業新聞 )
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■ ヤマハ発動機は21日、2023年に宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発中の航空機向けにモーターを納入すると明らかにした。内燃機関と電動モーターを併用するハイブリッド(HV)の航空機に搭載する。同年中にIHI子会社にも船舶用のモーターを納める。これまで陸上の乗り物を中心に電動化が進んできたが、空や海のモビリティーにも広がってきた。 (後略)
(ヤマハ発、JAXA開発のHV航空機にモーター納入 2022/12/22 日本経済新聞 朝刊 )
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以上、経産省の取り組み、日本企業の航空機電動化に向けた技術の一部を紹介しました。
ここで、航空機電動化を含む次世代航空機に関連する基本情報について、経産省の資料(「次世代航空機の開発」プロジェクトに関する「研究開発・社会実装計画(改定案)の概要」令和5年10月10日)を基に、整理してみます。
<航空機分野のCO2排出量(全世界)>
・CO2総排出量:367.5億トン(2016年度)
・内、運輸部門:78.5億トン(21.4%)
・内、自動車 58.8億トン(74.8%)、航空分野 9.4億トン (11.9%)
これだけを見ると、排出量全体に対する航空分野の割合は多くないのですが、輸送量(人キロ:輸送した人数に輸送した距離を乗じたもの)当たりのCO2排出量は自動車やバスよりも多いとの事です。すなわち、他の輸送方法と比較して輸送効率が低いと考えられ、この分野も、他の輸送方法と同様、CO2排出量削減が求められています。
<航空分野におけるCO2削減に関する国際目標>
・2022年10月、ICAOにおいて「2050年カーボンニュートラル達成」の目標合意
・日本も「日本の国際航空分野において2050年カーボンニュートラルを達成する」ことを公式に宣言
これらを受けて、CO2削減に向けていろいろな技術開発が実施されてきています。
<将来技術導入>
が挙げられており、これらは単独ではなく、それぞれを組み合わせて、ICAOの目標達成に向けた取り組みが進んでいます。先の記事は、水素燃料関連技術あるいは電動化関連技術開発の一端です。
電動化と言っても、いきなりALL電動化ではなく、ハイブリッドですね。
皆さんは、これらの航空機に関する動きに関してどんな印象を持たれましたか。空飛ぶクルマやEVも、日本の動きは世界全体から見て先んじて進んでいるわけではありません。では、「航空機の電動化含む次世代航空機」の分野はどうなるでしょうか。国内主力機のボーイング787の機体部品のシェアは35%、エンジンは15%程度を占めており、日本は航空機器に強みがあるとの見方があります。また、電動化・水素活用で自動車業界も技術開発・実装化を進めています。
是非、航空機器メーカだけではなく、電機業界、自動車業界、研究機関など幅広い連携・協力で、日本が遅れることなく、進められていくことが出来れば良いのですが・・・。
さて、皆さん、今年一年、ありがとうございました。
年末年始を迎え、近未来の航空機や空飛ぶクルマなど、大空の輸送手段の姿を想像してみてはいかがでしょうか。
では、よいお年をお迎えください。
(林)
今日お話しする範囲を最初に紹介します。
干支・気学、星座占い、経済予想、価値観変遷、そして来年のトピック。
さて、どんな来年になりそうでしょうか、みなさんの予想もお聞かせください。
来年は辰年です。気学の視点で見てみましょう。
そろそろ年賀状の季節ですから、ご家庭でも話題になっているのではないでしょうか。「甲辰三碧木星」。気学でいうとこんな年です。「きのえたつさんぺきもくせい」と読むようです。辰ですが、十二支の中で唯一架空の動物の年です。これだけでも実は特別な意味を持つ年になります。甲辰の「甲」はカブトで大きく育つ大樹、「辰」は音を表していて天から膨大なエネルギーとともに降臨する、木星は金運がグングン上がります。したがって、甲辰三碧木星は「金運降臨の年」と言われるそうです。
成功のキーワードは、「有言実行」、「スピード勝負」、「音」です。
甲辰は60年に一度巡ってきます。ちょうど60年前は1964年です。ご存知のように一度目の東京オリンピックの年です。この一大イベントに合わせて日本中が大改造されました。また、I M F8条国になり、O E C Dに加盟を果たしてまさに先進国の仲間入りをしました。個人ベースで見ると海外旅行が自由化され、誰でも海外旅行が可能となりました。為替は1ドル360円ですので海外旅行もかなり贅沢であったことでしょう。年末には池田内閣が誕生しています。やはり景気が良い年ですね。金運降臨の年です。
前回の甲辰三碧木星は180年前、1844年です。激動の幕末でしょうか。ついにオランダ国王から開国を迫る手紙を特使コープスが持ってきました。開国しないとアヘン戦争で負けた清国のようになるぞと脅したようですが、幕府はキッパリ断りました。フランスの軍艦も沖縄に来航しています。やはり大きな変化の入口に入ってきています。金運はよく見えませんが、海外貿易を変化のチャンスに読んで稼いだ人は多くいるのではないでしょうか。スピード勝負です。
では、チャンスを掴むのに良い日はいつでしょうか? ダメは日はいつでしょうか?
No.1最吉日は3月15日、一粒万倍日+天赦日+寅の日が重なります。大きな買い物はこの日です。No.2は1月1日、一粒万倍日と天赦日また天恩日です。一年の始めでもあるので、始めるのには最適でしょう。No.3は7月29日、一粒万倍日+天赦日+大安、もしくは12月26日、一粒万倍日+天赦日でしょうか。事始めの日の参考にしてはどうでしょうか。
星占いで来年を見てみましょう。
来年は水瓶座の“風”の時代だそうです。
大きな流れから見てみましょう。西暦2000年頃にそれまでの魚座が終わり、水瓶座に切り替わりました。これは2000年毎の切り替わりだそうです。これまでの魚座で支配の時代から、水瓶座の解放の時代に大きな流れが変わりました。この切り替わりに伴って全てが一気に切り替わるものではなく、緩やかに切り替わっていきます。ここに18世紀末から続いてきた“地”の時代から2020年12月のグレートコンジャンクションを経て次の200年の“風”の時代に移りました。地の時代の土地・お金・権力(地のエレメント)重視の時代から、風の時代の情報・知識・科学(風のエレメント)重視の時代、より自由な時代へ移行しているとのことです。さらに2024年は冥王星が風の時代を象徴する水瓶座への移動を完了します。
まとめると、大きな流れで土地やお金の所有から解放されてより自由でフレキシブルな時代が始まるのが2024年ということになります。持つ時代から持たない時代へ、がんばるのをやめて自分らしさを求める時代へ、組織から離れて心からつながる仲間とフラットな関係で仕事を行う、そんなことがいよいよ始まる年になりそうです。
星占いも甲辰三碧木星の年と何か似ているように思いませんか。この変化にスピードで対応すると金運が上昇するかもしれません。この変化に対応するには今までの組織では無理で、気の合う仲間とフラットな関係の中で実現するのかもしれません。
次に生活価値観の来年に向けた変化を見ていきたいと思います。
これは市場調査会社のレポートですが参考になると思います。来年は「新エゴイシス」とのことです。自己と向き合い、地域・社会・家族・友人と自己を仲良くさせるということだそうです。
この変化を後押ししている変化のキーワードは、1)物価高・エネルギー高・インフレ、2)AI・デジタル、3)ポストコロナと報告されています。デフレで安ければ良いという感覚から、価値あるものは高くても良いという理解が進む。AIにより仕事を失う人も出てくるが、一方でデジタル技術を使いこなすことで今までハンデになっていたことが解消し、新たな経済が出来上がってくる。見えるところでは、ハンディキャップのある人たちも健常者と同じように仕事ができるようになり、ダイバーシティが実現しそうです。そしてポストコロナ。在宅勤務に代表される働き方改革は不可逆的な動きとして定着しそうです。終身雇用がなくなり若者の出世願望は希薄になり、勤労に対する考えは変化しています。来年はZ時代の子供たちに加えてアルファ時代の子供たちも社会に出始めます。いよいよ本当のデジタルネイティブな子供達の時代です。彼らは家族との時間や個人の時間を大切にします。
経済予測を見てみましょう。
住友商事の見方です。
日銀の生活意識に関するアンケートで物価上昇に対する考え方を聞いています。物価上昇率の平均はプラス15%、中央値10%です。足元の物価上昇率3.2%とかけ離れています。背景には物価上昇率には食料品やエネルギーが含まれていないことによると思われますが、政策決定にバイヤスがかかりそうですね。
来年の展望として4つ。1つめは、経済成長はゼロから1%まで。金利のある世界に変化していきます。平時から有事に変わる点もポイントです。2つめは、経済は緩やかに回復するが、実質購買力が低下して個人消費が低下する。3つめは、賃金と物価は緩やかに上昇するが、今まで政策支援するところがずれていた可能性があることを念頭におく必要がある。4つめは、何かが変わるような予感を実現するためには、身近なところから自ら行動を起こすことが大切な年となる。
ここでも大きな変化の時代になって、実行とスピードが大切とのメッセージが伝わってきます。
お終いに来年の大きなイベントを見てみましょう。
野村総合研究所(NRI)の資料から拾ってみました。
自民党総裁、台湾総統選挙、ロシア大統領選挙、E U議会選挙、米国大統領選挙…結果次第で大きく世の中が変わりそうな選挙が続きます。
北陸新幹線延伸、パリオリンピック、イマーシブトウキョー開業、東京ビッグサイト近辺でフォーミュラE開催、トヨタWOVEN CITY第1期完成、新紙幣発行、各地で超高級ホテルの開業ラッシュ、等々。
新市場の関連指標としては、N F T市場50%増、VR・AR・MR台数40%増、有料テレビ契約世帯数40%突破、等々。
いかがでしょうか。
来年は今までにないほど大きな変化の年の予感がします。
気学でも、星占いでも、価値観変化も、経済動向も同様にみているようです。
みなさんの予想はいかがでしょうか。
一度、年初にご自身の見方を書いてみて、年末に答え合わせされてみてはいかがでしょうか。
良い新年をお迎えください。
(東出)
「大谷翔平選手が10年7億ドル(約1070億円)のメジャーリーグ(MLB)最高額でドジャースと契約!」 12月10日の明け方、野球ファンにとっては来シーズンが楽しみになる衝撃のニュースが入ってきました。
最近、大谷選手が出場するMLBの試合を見ていると、「セイバーメトリクス」と言われる各種の野球データが出てくるようになりました。MLBでは、試合内容、個人成績を各種データ分析し、攻撃、守備、采配に活用される時代を迎えています。
では、セイバーメトリクスとは、一体、どんな野球データなのでしょうか?
今回調べてみたので紹介したいと思います。
野球の成績を示す指標は、打者で言えば打率・打点・ホームラン数、投手で言えば勝ち星・奪三振率・防御率、ということになるのはご承知の通りです。
これに対して、セイバーメトリクスは、1970年代に提唱されたもので、ビッグデータを駆使して、野球の統計学的分析を行い、従来の指標の問題点を解決したり、野球における采配に統計学的根拠を与えたり、チーム貢献度を考えたより有用な指標で選手を評価することを目的に作られたものです。そして、セイバーメトリクスという単語は、アメリカ野球学会の略称SABR(Society for American Baseball Research)と、測定基準(Metrics)を組み合わせた造語となります。
しかし、セイバーメトリクスは、野球従来の伝統的価値観を覆す結論となるデータが多く存在することもあり、「野球はデータではなく人間がプレーするもの」という信念をもつ人々からは歓迎されていない風潮がありました。しかし、2000年代、オークランド・アスレチックスのゼネラルマネージャー、ビリー・ジーン氏が、球団の資金力がない弱小球団を、一般的な個人成績ではなく、セイバーメトリクスを重視した選手補強・チーム編成で成功を収めたこともあり、セイバーメトリクスはより広く知られるようになりました。今では、MLB全ての球団でチーム編成のために重要視されているデータであり、NPB(日本)にも導入している球団が増えてきています。
まずは、セイバーメトリクスの中で、野球従来の作戦・采配の伝統的価値観を覆す結論となった「得点期待値」のデータを紹介しようと思います。
1)得点期待値
野球における攻撃の状況は、アウトに関して無死・1死・2死の3種類があり、走者状況においては無走者・一塁・二塁・三塁・一二塁・一三塁・二三塁・満塁の8種類があり、両者の組み合わせで、3種類×8種類=24種類の状況が存在します。この24種類に分類し、状況から、同一イニング中(3アウトとなるまで)に獲得できるであろう平均的な得点を「得点期待値」といいます。
ビッグデータから集計された2013年~2015年のNPBの得点期待値表は次の通りとなります。
この表から、「無死一塁」と「1死二塁」の得点期待値(赤字参照)を見ると、0.807→0.682に数値が下がっていることがわかります。このデータは、無死一塁からバントした場合、得点の確立を挙げる采配ではなく、逆に得点期待を下げる行為ということとなり、セイバーメトリクスの観点では愚行の采配を行っていることになります。
このデータが、最近言われている「2番最強打者」の根拠のひとつとなっています。野球は先制点が大きくモノを言うゲームと言われており、初回に得点を取り、試合運びを有利に持ち込みたい考えがあります。現在は、上述のような得点期待値のデータもあり、打順2番にバントが得意な選手を置かず、むしろ、1番打者が塁に出た場合にさらに得点期待値が上がるよう、2番打者には強打者又は高打率の打者を置く考えが主流になってきたと言えます。
得点期待値は、セイバーメトリクスにおいて極めて重要なデータであり、セイバーメトリクスで創出されたデータの根幹となっています。
次に、セイバーメトリクスの中で、打率に変わって、MLBとNPBでも頻繁に使用されるようになったOPSという指標を紹介したいと思います。
2)OPS
野球は、3アウトになるまでに出塁・進塁を繰り返すことによってランナーを本塁に返して得点を奪うスポーツです。セイバーメトリクスの場合、得点するためにはアウトにならず出塁する「出塁能力」と、効率よく走者を進塁させる「進塁能力」という、得点との相関が高い指標を重視しています。
セイバーメトリクスの考え方に基づけば、伝統的な打者の成績を示す指標である“打率”・“打点”には、下記問題があることが指摘されています。
一方、野球には、「出塁能力」を表す“出塁率”、「進塁能力」を表す“長打率”といった指標があり、セイバーメトリクスの登場によって、これらの指標は“打率”よりも“得点”との相関が高いことがわかり、それぞれの問題点を補う形で、出塁率と長打率の和(OPS=出塁率+長打率)で表されるOPS(On-ball Plus Slugging)という指標が新たに作られました。
OPSは、出塁率=「出塁能力」と長打率=「進塁能力」のそれぞれの性質を引き継ぐだけではなく、両方の能力を合わせた指標として、伝統的な指標よりも得点との相関を強く示すものと認知されるようになりました。次の2019~2022年NPBの得点相関データでも、OPSが得点との相関が一番高くなっていることがわかります。(赤字参照)
OPSは、0.750~0.800を超えると優秀、0.900を超えるとチームの主軸、1.000を超えるとリーグのMVPと言われています。2023年MLBのOPSランキングは、大谷選手がトップで、しかも1.000を超えた1.066の成績となっており、MVPに相応しい記録を残していることがわかります。
今回はセイバーメトリクスの中から得点期待値とOPSを紹介しましたが、これらのデータ以外にも、打撃指標では、wOBA、wRAA、wRC、投手指標でも、BABIP、FIP、tRA 等があるので、次回以降のコラムで紹介していこうと思います。
これまで述べてきたように、サイバーメトリクスは、視点を「個人成績」から「チーム貢献度」に見直し、チーム貢献度が高い選手を抽出していこうとする目的があります。一般企業の評価においても、予算達成した個人成績が良い担当者を評価するだけではなく、会社・部門に対する貢献度で評価する制度・システムがあれば、従業員の不満も少なくなるのではないでしょうか。
(参考) 「初心者のためのセイバーメトリクス超入門」桃川梅人著
(データ引用)
・プロ野球データパーク: https://baseball-datapark.skr.jp/arekore/run-expectancy/
・Essence of BASEBALL: https://1point02.jp/op/gnav/glossary
(田口)
こんにちは。ワインを語るコラムの第7弾です。
12月になって街はクリスマスムードに入りましたが、クリスマスパーティーや忘年会などでワインを飲む機会が続きますよね。そんな中、「ワインは好きだけど、どうやって選べば良いのかが分からない。」と思っている方はきっと多いことでしょう。
酒屋やワインショップには、ずらっとワインが並んでいます。国別には分類されていますが、その中にもいっぱい種類があります。そもそも国別で味がどう違うかが分からないという方もいらっしゃるでしょう。
また、レストランでワインを頼む時でも、ワインリストには泡/赤/白/ロゼの区分と、国名、ぶどう品種が書いてありますが、それぞれどの様に味が違うかも分からないと言う方も。自分の好みを伝えたいけど、どう言葉で表現すれば良いかも分からない。結局、ちょっと緊張しながら「お勧めのワインはどれですか?」とか、「今日の料理に合うワインをお願いします。」と言ってしまいがちです。でも、これは決して悪いことではないですし、恥ずかしいこともないです。ワインのプロに任せて、料理とのマリアージュを楽しむのもひとつの方法ですから。
しかし、次回からは自分の言葉でワインを選べる様になりたい・・・と思っている方へ、そのヒントを紹介します。
「フルボディ」や「ミディアムボディ」「ライトボディ」と言う言葉を見たり、聞いたりしたことはあるかと思いますが、今回のテーマは「ボディ」についてです。
ワインにあまり詳しくはなくても、あるいはそのワインを飲んだことがなくても、そのワインの味をある程度想像することができる便利な言葉です。自分好みのワインを選ぶ時に役立ちますので、是非覚えておいてください。
1.「ボディ」とは?
「ボディ(Body)」は、赤ワインの味わいをタイプや度合いで表現するときに使われる言葉です。直訳すると「身体」「肉体」という意味ですが、ワインの場合は「骨格」と訳した方がイメージ出来ると思います。
赤ワインを表現する言葉には、「コク」「深さ」「濃厚さ」「複雑さ」「渋味」「色調」などがよく使われますが、それらの度合いを「ボディ」のタイプで区分しているのです。また、飲みやすさの目安にもなっています。
因みに、白ワインの場合は「甘口」や「辛口」と表現されることが一般的です。ただし、白ワインの中でも、色が黄色や金色に近い色調で、樽熟成による芳醇な香りがして、果実味豊かで、どっしりとした味わいの場合は、「フルボディ」と表現されます。白ワインの「甘口」「辛口」や「ボディ」の表現については、別の機会に説明したいと思います。
2.「ボディ」の種類
ボディには「フルボディ」「ミディアムボディ」「ライトボディ」という3つの表現があります。ワインボトルの裏ラベルやワインショップでの銘柄札、レストランのワインリスト、ネットショップでのワイン紹介など様々なところに記載されています。
この区分にあたっては、明確な数値基準や定義はありません。ワインの生産者や販売会社などが独自の判断で決めていますので、あくまでもワインを選定する際の「目安」としてください。
なお、「ボディ」の違いによって、高級/安物ワインや、品質の良し悪しということとはまったく関係ありません。「味わい」のタイプ違いですから、自分の好みで美味しいと感じるボディを選んでください。。
2-1) フルボディワインの特徴
「フルボディ」のワインは、3つの表現の中で最も濃厚なタイプのワインです。
色は濃いルビー色をしていて、紫や黒っぽいものもあり、グラスを覗いても向こう側が透けて見えません。飲んでいると舌が紫色になるものもあります。
香りも芳醇で複雑で熟成を感じさせ、いかにも濃厚そうな印象を与えます。
口に含むと、タンニンによる渋みが強めですが、苦味、酸味も豊かでバランスが良く、ずっしりと重く、コクが深く、複雑性に富んだ飲み応えのある味わいです。飲んだ後もその余韻が長く続きます。
フルボディのワインには、カベルネ・ソーヴィニヨンという黒ぶどう種が多く使われます。でも、タンニンが多く渋味が強いため、メルローやカベルネ・フランなどタンニンが穏やかなぶどうを混ぜることもあります。
アルコール度数は、高めの13~14%のものが多く、中には15%前後のものもあります。長期熟成に向くものも多いです。
人によっては「飲みにくい」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。でもその「飲みにくさ」は、食事と共にして、時間が経つに連れて、もしくはデキャンタージュをすることによって、まろやかに変化していくものです。それが面白く、魅力的なところでもあります。
2-2) ミディアムボディワインの特徴
「ミディアムボディ」のワインは、その名の通りフルボディとライトボディの中間となるワインです。
色は少し透き通った濃い目のルビー色をしています。非常に美しい色調です。
香りはぶどうやベリー系のフルーティーさを感じさせる芳醇な香りがします。
味は濃厚過ぎず軽すぎず、タンニンも強くはなく、程良い渋味と苦味があり、フルボディよりは濃くはないが、ライトボディよりはしっかりとした味わいが感じられます。比較的初心者の方でも受け入れやすいボディです。
ピノ・ノワールやメルロー、テンプラリーニョ、カベルネ・フランなど、幅広い黒ぶどう種から造られています。基本的に製造工程はフルボディと同じですが、熟成期間があまり長くないため、フルボディと比較するとアルコール度数は低いです。
2-3) ライトボディワインの特徴
「ライトボディ」のワインは、フルボディとは正反対の軽やかな味わいのワインです。
色は明るく透明感のある赤紫色で、全体的に淡くて薄いものが多く、ワイングラスの向こう側が透けて見えます。
香りについてもフルボディのような複雑でふくよかなアロマではなく、フレッシュな印象があります。
味は熟成期間が短いことにより、渋味や苦味が少なく、口当たりが軽く、ぶどう本来のフレッシュでフルーティーな酸味のある味わいが感じられ、さらりとした飲み心地が特徴です。少し冷やすと、よりフレッシュさが際立ちます。
ライトボディでいちばん有名なのは「ボジョレー・ヌーヴォー」という新酒のワインです。その年に収穫されたぶどう(ガメイ種)を「マセラシオン・カルボニック製法」という即製方法で造りあげています。
また、アルコール度数が低いのも特徴で、11.5~13%ほどです。
赤ワイン特有の苦味や渋味が苦手な方や、ワイン初心者の方は、まずはライトボディから始めてみるのが良いでしょう。
3.「ボディ」を左右する要素
では、なぜ味わいが濃厚だったり軽やかだったりというボディの違いが生まれるのでしょうか?
ボディを左右する要素は、「アルコール度数」「使用されるぶどう品種」「熟成に使われる樽」と言われています。
3-1) アルコール度数
一般的に、アルコール度数が高いほど濃厚なワインになります。糖分が高いぶどうを使用して、しっかりと時間をかけて発酵させると、酵母の働きでアルコール度数が高くなり、「フルボディ」のワインとなります。逆にアルコール度数が低ければ、軽やかなイメージの「ライトボディ」になります。
ワインボトルのラベルには必ずアルコール度数が記入されていますので、ひとつの目安として見てください。
しかしながら、アルコール度数の高いワインがすべて「フルボディ」になるとは限りませんし、アルコール度数が低くても「フルボディ」の味わいを持つワインもありますので、アルコール度数だけでは「ボディ」は決まらないこともあります。
3-2) 使用されるぶどう品種
使用されるブドウの品種も「ボディ」を左右する要素のひとつです。一般的には、タンニンという渋味成分を多く含み、果皮の厚いぶどう品種で造られたワインほど「フルボディ」になる傾向があります。
なお、ぶどうの収穫時期や醸造方法、熟成期間などによってもワインの味わいは変わるため、一概には言えませんが、どんなぶどう品種がどのボディになるかを表にまとめました。
ワインを選ぶ際には、ぶどう品種にも注目してみてください。
3-3) 熟成に使われる樽
ワインは発酵後に熟成を行いますが、熟成に使われる樽の素材や熟成期間の長さでも「ボディ」を左右する要素となります。木製の樽で熟成させると、木の成分によって特有のコクや樽香が増し、複雑な風味となります。一般的に「フルボディ」の赤ワインは木製の樽で長期熟成されたものです。
一方、さわやかな味わいの「ライトボディ」の新酒などでは、樽熟成は行われません。
また、ステンレスタンクによる熟成は、ぶどう本来の果実味が引き出されるため、フレッシュさが魅力である白ワインで多く使われています。
4.適正温度
ワインの味わいは飲む時の温度によって感じ方が違ってくるものです。「赤ワインは常温で、白ワインは冷やして」ということはご存じだと思いますが、「ボディ」の違いによっても、より美味しく感じる適正温度というものがあります。
4-1) フルボディの適正温度;16~18℃
しっかりとしたタンニンは、冷やしすぎると渋味が強調されてしまいますので、少し高めの温度で飲みましょう。
4-2) ミディアムボディの適正温度;13~16℃
心地良い渋味を楽しみたいので、フルボディよりは低めの温度で飲みましょう。
4-3) ライトボディの適正温度;10~12℃
フレッシュさ、フルーティーさを引き出させる為に、温度は低めで飲みましょう。温度が高めだとぼやけた印象の味わいとなってしまいます。
因みに、「赤は常温で」と言われる「常温」とはヨーロッパでの話です。例えば、フランス パリの年間平均気温は11.7℃位に対して、東京は16.5℃位、神奈川県は16.9℃位ですから、およそ5℃の差があります。日本では赤ワインであっても、少し冷やした方が美味しいということもあります。
5.相性のよい料理
ワインを楽しむのに欠かせないのが料理です。「マリアージュ(Mariage)」とはフランス語で「結婚」を意味する言葉ですが、ワインの世界では料理との「相性」を意味します。ワインと料理のマリアージュがベストマッチした時は、お互いの相乗効果でより美味しく感じることが出来ます。
それぞれのボディの特徴が分かったところで、どの様な料理が合うかを紹介していきます。
5-1) フルボディに合う料理
◆ステーキ、ビーフシチュー、牛肉赤ワイン煮込み、ラム肉ロースト、豚の角煮、すき焼き、サラミ、パテなど。
フルボディのワインには脂っぽい料理や濃い味つけの料理が合います。タンニンが口の中に広がったお肉の脂っぽさを洗い流し、逆にお肉の脂がタンニンの渋みをまろやかにしてくれるからです。
5-2) ミディアムボディに合う料理
◆トマトソース料理(鶏肉、豚肉、パスタ)、鶏の照焼き、焼き鳥(たれ)、鯖の味噌煮、煮物、おでん、酢豚、ピザなど。
タンニンが穏やかで、酸味や果実味が心地よく、程よいコクのミディアムボディのワインには、比較的どんな料理も合います。
5-3) ライトボディに合う料理
◆鶏肉ロースト、焼き鳥(塩)、生ハム、赤身魚(マグロ、鰹)の刺身やソテー、きのこ料理、ドライフルーツなど。
軽やかな味わいのライトボディのワインには、肉料理だけでなく、脂の乗った赤身魚料理も合います。
6.最後に
如何でしたか? 「ボディ」について理解出来ましたでしょうか?
ワインの好みや味の感じ方は、人それぞれですし、共にする食事、またシチュエーションによっても変わってしまうものです。赤ワインを色々飲み比べて、「○○ボディ」のイメージを自分の舌で実感して、自分好みの○○ボディを見つけてください。
(前野)
今回も前回のSOC、内部抵抗に続き、リチウムイオン電池の基本的特性について解説したいと思います。今回はOCV(開放電圧)です。
電池には、起電力と内部抵抗があるということは、教科書にも書いてあるとおりで、リチウムイオン電池の等価回路は、下記の図1の様に示すのが一般的です。図1の回路図で、電池の起電力に相応する電圧をOCV(開放電圧)とよび、電池のSOCとの相関が高く、その関係を示したものがOCV-SOC線図です。
三元系電池の、OCV―SOC線図の事例を図2に示します。
SOCが小さい領域と高い領域では、SOC変化に対するOCVの変化が大きくなっており、OCVからSOCを推定する場合は、この領域が使われます。
図2:OCV-SOC線図事例、山田作成
つまり、電池のOCVが推定できれば、図2のOCV-SOC線図からSOCを推定することが可能になることを示しています。
では、測定可能なセル電圧からOCVを推定するにはどうすればよいか。
これは図1の等価回路を見れば明らかです。電池電流をゼロにしてR1、R2、R0での電圧降下をゼロにすることです。
しかし、前回のコラム内部抵抗で解説したように、R1、R2での電圧降下は時定数をもってゼロになっていくので、それぞれの時定数の数倍の時間、電池電流をゼロに保持すれば、電池電圧がOCVと同等になります。
当然、上記の時定数は短い方がよいので、内部抵抗が小さい領域でOCV推定をすることが有利です。
これまた、前回のコラム内部抵抗で解説したように、内部抵抗の特徴は、下記2項目があげられますので、この条件を満たす時にOCVを推定することがベストな方法です。
また、このOCV―SOC線図は電池の種類によってその特徴が変わってきますので、これについて最後に補足したいと思います。
1)電池温度の影響
電池温度によって特性が若干変化しますが、その変化度合いは電池種によって変わってきますので、温度による補正が必要な場合もありますので、電池メーカからの特性図をみて、目標SOC精度から判断してください。
2)充電、放電の影響
充電、放電時で、OCV―SOC特性が大きく変化する電池種があります。この場合は、常に充電時にOCV推定する等の制御が必要となります。
以上、OCVとSOCの関係を解説しました。電池の電圧からSOCを推定するための重要特性です。
(山田)
ビジネスに携わる皆さまにとっての日頃のコミュニケーション手段の1つとして、「会議」はとても重要な役割が有りますが、上手くいっていますか。何かお困りの点はございませんでしょうか。
会議のことでよくお聞きするのは、
・せっかく意見を出せたのは嬉しいが、沢山出た意見が網羅しきれなかった~
・網羅はしたけど、どう整理すべきか困ってしまった~
・網羅的に沢山出た意見を分り易く整理・分類・見える化出来て今後の方向性が見出せたら良いのに~
・職場に持ち帰っての皆へ展開や上司への報告も よりスッキリ分かり易くしたいのに~
などといった意見です。
そこで、皆さんが懐刀として活用できるコツを、前回の「見える化スッキリのコツ」の‘続編’として、よく「親和図法」と呼ばれている手法の一端を、今回はこぼれ話として紹介します。
(注)親和図法とは……
意見を書いた付箋をグルーピングする際に、意味の近いもの同士を「親和性が高い」と呼び、近くに寄せて同じグループにする状況で全体構成していく様子のことです。発案者の川喜多二郎氏の頭文字をとって「KJ法」とも呼ばれています。
(1)親和図作成時の準備物
・各自に意見を書いて貰う為の付箋(目安として、可能なら薄黄色を100枚、薄水色を20枚)と1mm以上の太字のサインペンを人数分+予備分、模造紙を数枚、養生テープ1本を用意します。
・ペンは細字や鉛筆、シャープペンシルは避けましょう。貼った付箋の文字が読み取り難いので。
・付箋の大きさのお薦めは、手のひらサイズ(目安10cmx7cm等)。
・付箋は、書いた文字が見え易いように、薄黄色や薄水色といった色の淡いものを使いましょう。
・養生テープ(または製図用テープ)は、模造紙を壁に貼って剥がし易いのを目的にしています。
(2)付箋を貼る為の模造紙を壁に貼る。
・付箋を貼って貰う為の模造紙は、予め会議室の壁に貼っておきます。
・模造紙は最初から2~4枚貼っておきます。理由は、途中で貼紙を追加すると、その際に時間と手間がかかって、場に空白時間が生じてシラケてしまうのを避ける為です。
・皆の場の目的がズレ無い為に「付箋を書く狙い(目的)」を模造紙に大きく書いておきます。
(3)付箋にアイディア書き出す→質より量で先ずはスタートがコツ!(薄黄色の付箋を使用)
・1文字は1cm位の大きな字で。壁に貼った付箋の文字を参加者が俯瞰時に読める為にです。
・1枚の付箋には1項目のみ(このあと項目毎に付箋を分けて貼る為、2項目以上は書かない)。
・「数で勝負!優れた意見を出そうと思わない。突飛な意見も大歓迎!」と言ってリラックス戴く。
・今から10分間で、各自10枚以上 書きましょう!等と言うと結構出ますよ!
・他人と意見がダブる事を気にする人が居るので、予め「ダブっても構いませんよ」と言っておく。
(4)付箋を模造紙に貼って整理していく。
・付箋を、書いた方に読み上げて貰いながら模造紙に貼って貰う。
・貼って貰う時に、もし似た意見が既に有ればその近くに、異なれば離して貼って貰う。
・他者の意見が見える事で新たな発想が浮かんだら積極的に付箋で追加し、より創造的な場へ!
(5)貼られた付箋をグルーピングして整理していく。
・貼った付箋を、改めて意味の近いもの同士でグルーピングしていきます。
・グルーピングしていていると、どれもが意味が近く思えても敢えて違いを見出せたものは潔く離していくことで、いくつかのグループの付箋の島が出来上がります。
(6)グルーピングされた島に各々、表題を付けます。(薄水色の付箋を使用)
・標題の付箋は、できれば別の色(薄水色の付箋)を使います。
・標題は簡潔に要点を言葉で表現します。〇が〇でない。〇を〇する。体言止めは避けます。
・一通り出来たら全体を俯瞰し、各標題と付箋が適切な仲間であるよう微修正して完成です。
・見ていて新たなアイディアが浮かんだら、妙案の可能性も有るので薄黄色の付箋で追加します。
・付箋が単独でも構いません。無理やりどこかのグループに入れる事はせず、1枚で尊重します。
・もし的外れな付箋が有っても、意見として尊重し、距離を離した場所に貼っておきましょう。
※以上で親和図が完成です。
※意見が見える化され、グルーピングで整理される中で、新たな発想での意見が出たら貴重ですね。
※各グルーピングされた標題の付箋が目的への回答集です。当初目的とした行動に活用できる筈です。必要に応じて優先度付けもしますと、行動に向けてのスピード感も出ますね。
※ほんの参考までですが、(1)~(6)迄の親和図作成の各段階イメージ図を下記に添付致します。
【今後に向けて】
いかがでしたでしょうか? 会議をより有意義な場にすべく、身近な道具として親和図を活用され、玉石混合の多くの意見の付箋での見える化・グルーピングを通じて、皆で議論する中で想像力を働かせ、新たな智慧が生み出される事を期待致します!
そして、新たな智慧も含めて抽出されたいくつかの要点がスッキリ整理され、職場での行動加速の一助になりましたら幸いです。
この件に関連して、会議のより有効化のご興味の有られる方はビジネス未来&Co.にご一報戴けましたら、いつでもご相談にのれる体制があります。皆さまのご連絡をお待ちしています。
(井上)
"体育会系"という言葉の定義
Wikipedia(*1)によると“体育会系”という言葉には以下のような、どちらかというとネガティブな意味が強いようです。
但し"体育会系"という言葉が持つポジティブなイメージもたくさんあり、これらは社会人としてもとても好ましい特徴と言えます。一例を挙げると…
私の身近にも、学生時代にトップアスリートとして活躍していた人が何人かいますが、彼らは学生時代の経験を自分の財産として生かしながら、社会人として活躍しています。
私も経歴上は体育会系
実は私も(トップアスリートではありませんが)大学の体育会に所属していました。確かに当時(1970年代)は「体育会出身者は就職に有利」というまことしやかな情報もありましたが、就活時に体育会出身をアピールポイントにはしなかったので、そのことを実感した経験はありません。
“体育会系神話の歴史と現在”という、以下のような論文(*2)(抜粋⇒要約)がありました。
もちろん「体育会出身者は就職に有利」と言われた理由には、先には述べた体育会系のポジティブなイメージも大いに含まれると思いますが、今の時代は「大学でただ単に体育会に所属することが重要なのではなく、学業以外の活動にどう取り組んできたか、学業とどう両立してきたか」が重要と言えそうです。
今、スポーツ庁が力を入れているのは…
私はJSPO(日本スポーツ協会)の指導者資格を持っている関係でJSPOから定期的に機関誌が届くのですが、最近の特集記事のタイトルは以下のような内容です。
上記からも分かるように、JSPOは明らかにかつての“体育会系”の持つネガティブなイメージとは真逆の方向を目指しており、「スポーツは自ら進んで楽しむものであり、幸福の追求と健康で文化的な生活に欠かすことができない」というコーポレート・メッセージも発信しています。
その他にも“WBCの日本チーム”“甲子園の慶應高校”など、かつての体育会系組織が重視した“精神論や根性論、上意下達型”とは真逆のチームづくりが素晴らしい結果を出していることは、皆さんもよくご存じのことと思います。
つまり、最近は“体育会系”の持つポジティブな面を維持しながら、ネガティブな面を払しょくしているチームや組織がスポーツの大きな大会でも結果を残し、世間からも好意的に受け止められていると私は感じています。
"体育会系"は時代錯誤な言葉
これまでに述べたように、少なくとも最近の体育会の学生や体育会出身者の平均像がネガティブな意味での“体育会系”気質の人であるとは言えませんし、体育会出身の私も自分が“体育会系”だとは全く思っていません。
そうなると、この言葉は時代錯誤の差別用語であり、使って欲しくない表現だと私は思います。逆に体育会とは関係のない様々な組織による、それこそネガティブな意味での“体育会系”的な風土に起因する不祥事が繰り返されており、もはや“日本型組織”の抱える問題点という表現の方がしっくりきます。
昨今は首相の「女性ならではの…」という発言が「性差別」と批判を浴びるなど、差別的と解釈される恐れのある様々な表現への社会の目が厳しくなっていますが、ネガティブな意味での“体育会系”という表現も、そろそろ終わりにしませんか。
(参考資料)
*1;Wikipedia “体育会系”
*2;体育会系神話の歴史と現在 ―コロナ禍にみる変化の兆し 束原文郎(京都先端科学大学准教授)
(田村)
今年もCOPの季節になりました。早いですね。
COPとは、Conference of the Partiesの略で、「国連気候変動枠組条約の締約国会議」のことで、年に一度、198か国が参加する地球温暖化を防ぐ枠組みについて議論する国際会議のことです。
さて、昨年も11月のコラム#107でCOP27の活動内容について、今年の3月のコラム#122でCOP27 の活動の成果について報告したが、そのCOP27 の成果と世界情勢を反映したCOP28が、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで、11/30~12/12までの間、開催されます。今年のCOP28 はどのような成果を上げるのでしょうか?
■ 最初に、改めてCOP開催期間中の2週間の活動内容を昨年のCOP27の例*2で見ると、首脳級(今年は岸田首相参加予定)の会合の後、日替わりで脱炭素だけでなく気候変動に関する問題や取組について議論、行動計画の策定や合意がなされています。
地球規模での気候変動問題について、多国間での合意形成の場がCOPです。
■次に、1995年にドイツでCOP1開催後、コロナ過の2020年を除き毎年開催されているが、節目となったCOPでの主なできごと*3は以下です。
主なできごとには、先進国が温室効果ガスの排出量削減の目標設定をする約束をした京都議定書、それに代わる産業革命以前に比べて2度~1.5度に抑える新たな国際的な条約のパリ協定、そのパリ協定の進捗確認、取組強化を本COP28から5年おきに実施されるグローバル・ストックテイク(GST)があげられる。
■遅くなりましたが、COP28への私の期待は、温暖化対策のPDCAサイクルが回り始めるか、どうかです。
前記の【節目となったCOPでの主なできごと】から見る温暖化対策のPDCAサイクル
■COP28への懸念点が以下である。
1)COP27で3年連続受賞した化石賞を4年連続とするかどうか
2) 石炭火力削減方策の見える化
3)再生エネルギーの盲目的な促進
2021年11月のコラム#55の「環境問題~オゾンホールの現状~」から30年前の課題であった地球の環境問題に再び興味を持ち、2022年の1月のコラム#65の「地球温暖化で思うこと」からCOPの活動をフォローしているが、COPの活動については素晴らしい活動だと思うものの、実際のCO2削減効果にはまだまだ長い道のりに見えてしまうのは私だけだけでしょうか?
具体的には、上記COP28の懸念点であげた2.と3.については、本当に現在のCOPの動きのままで良いのかと、?マークだらけである。
ぜひ、政治的ではなく、科学的データに基づいた方策の提案を期待したいが、「どの口が言う」と言うことのないよう、英語本来のCOP;警察の役割もお願いしたい。
【引用元】
*1;REUTERS2023年11月2日の“COP28議長国と欧米、再生可能エネ容量3倍へ他国に働きかけ”サイトから
*2, *3, *4; 脱炭素ポータル2023年10月30日の“COP(コップ)ってなに?気候変動に関するCOPを紹介”サイトから
*5:日立 社会イノベーションの“3分でわかる「COP28 」とは?注目の「グローバル・ストックテイク」も解説“サイトから
(片岡)
先日、ある企業の方とお話をする機会があり、エネルギーの自家生産、自家消費について紹介がありました。太陽光発電、断熱材、そして地中熱の活用にて100%を達成しているとのことでした。太陽光発電、断熱材は、日常良く聞くキーワードですが、“地中熱の活用”については、普段耳にする機会がないこともあり、今回は「地中熱の活用」を取り上げてみます。
関連する新聞記事をいくつか紹介します。
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■ 大学がキャンパスで使う電力をすべて再生可能エネルギー由来に切り替える「再生エネ電力100%」の取り組みを進めている。政府が2050年までのカーボンニュートラル(温暖化ガス排出量実質ゼロ)の達成を目指していることに対応。自治体や企業と組み、投資がしやすいスキームをつくるなど知恵を絞る。(中略)
わずか8カ月で「再生エネ電力100%」を実現した例もある。長野県立大学は20年8月に検討を始め、21年4月にはキャンパスで使う電力の100%を長野県が運営する水力発電所からの調達に変えた。
18年に開学した長野県立大はキャンパス内に太陽光発電パネル、太陽熱の集熱装置がある。地中熱を生かした空調や断熱材もあり、先進的な省エネの仕組みが導入されている。
(再生エネ100% 産官と連携 龍谷大、非営利型で発電投資/長野県立大、県と共同で地産地消 2023/10/11 日本経済新聞 朝刊)
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この記事で述べられているように、「再生エネ電力100%」を目指すうえで、「太陽光」「地中熱」「断熱材」を組合せた仕組みは確かに有効なようです。また、この「地中熱」については、更なる能力アップに向けた取り組みに関して次の記事で紹介されています。
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■ 建設資材などを手掛けるイノベックス(東京・中央)は井戸を活用した地中熱の採熱設備を自社工場の空調に導入したと発表した。井戸の中に採熱のためのチューブを設置し、チューブ内の不凍液を通じて熱交換する。地中に直接チューブを埋め込む従来の方法に比べ熱を交換する能力を5倍程度高めた。(中略)
重油を使っていた従来の空調と比較して、燃料代や電気代などの空調費用を約78%、二酸化炭素(CO2)を年間316トンそれぞれ削減できる試算だという。
地中熱は地下100メートルほどの地点にある熱エネルギーで、地下数千メートルほどの地熱とは異なる熱源だ。地中熱は年間を通じてセ氏15~18度で、夏は冷たく冬は暖かい。農業施設や大型ビルでも導入を進めたい考えだ。
(ノベックス、熱交換能力5倍に(NEWSダイジェスト)2023/10/16 日経産業新聞 )
===============
この記事から、「地中熱」の活用に関し、
・地中に直接チューブを埋め込むタイプ
・井戸の中に採熱のためのチューブを設置するタイプ
があるようですが、そもそも「地中熱の活用」が私自身よくわかっていないので、「地中熱とは?」の概要について環境書のホームページから纏めてみます。
===============
・地中熱は私たちの足元にある再生可能エネルギー。
・地中の温度は一定であり、夏は気温より低く、冬は気温より高いという特徴。
この特徴を利用して効率的な冷暖房を行うことが可能。
・深さ10mくらいのところの地温は、年平均気温にほぼ等しく、20℃から10℃程度。
・地中熱の利用では、地上との温度差を活用して、効率的に熱エネルギーを利用。
・地中熱利用方法は、
1)ヒートポンプシステム
①地中にパイプをループ状に挿入し、その中で不凍液等を循環させるクローズドループ(最も一般的)
②地下水の熱を直接利用するオープンループ
2)熱伝道
3)空気循環
4)水循環
5)ヒートパイプ 等
・日本での本格的な普及は遅れており、ますますの普及が期待されいる。
しかし、実は昔から日本では利用されており、縄文人の竪穴式住居は、地中熱を巧みに生活空間に取り入れている。
===============
このように、地中熱は、安定的に、いつでも利用できるという大きな利点があります。そして、身近な足元にあるというのが良いですね。しかし、足元にあるとはいえ、地中深く穴を掘らないといけないので、個人での設置は簡単には出来ません。特に後から設置するのは、新たな投資がかかるので、出来るだけコストを抑えるには、建物新築時の基礎をつくる際に一緒に設置するのが合理的との話です。
…ということで、社会全体として、地中熱活用の普及を期待したいところです。
環境問題については、当コラムでも、過去、いろいろな執筆者が掲載してきています。
皆さんは、個々人として何か意識されていますか。
個人で出来る取り組みとして、上記「地中熱の活用」は難しいですが、他に多種多様なものがあります。そのひとつとして、太陽光活用が挙げられます。家を新築する時に導入したり、小型ソーラーパネルを導入して日常的に使用したりするなどです。身近な製品の中には、ソーラーパネルによる充電ができるものも増えてきました。私自身も、非常時用が主目的ですが、居住しているマンションのベランダから入る太陽光を利用すべく、ソーラーパネルとポータブル蓄電器を設置しました。今のところ、日常的にはLEDライトとスマホの充電用に自家生産・自家消費しています。
数年前と異なり、ソーラーパネルのついたライトなど、比較的手に入れやすいものも数多く有ります。皆さんも、環境問題への対応、加えて非常時対策も含め、いろいろ調べてみてはいかがでしょうか。
(林)
最初にメンズコスメの定義をしておきましょう。
「男性向けに開発されたスキンケアやメイクアップ化粧品」
一般的に販売されているコスメは女性の肌質に向けて開発されています。実際には多くの男性の肌には合わないのが実情です。 男性の肌は女性と比較すると皮脂量が多く、水分量が少ないことが背景にあります。ここでは男性用に開発された基礎化粧品、日焼け止め、メイクアップ化粧品が対象です。
ヘアケア商品は今日の論議からは外れますのでご了承ください。
■実際の市場規模の動き
2018年メンズコスメの市場規模は278億円でした。それがコロナ期間を経た2023年は400億円を超える勢いで伸びています。ここ2年は2桁伸長の勢いです。コロナの長期化で、オンライン会議が一般化してきました。その中で自分の顔をカメラを通して見る機会も増えました。そして男性も自分の肌の荒れ・シミに気付くことで美容意識が高まったのではないかと推測されます。さらに飲み会が減った事でメンズコスメにかけるお金も出てきたのが要因だと思われます。
とはいえ、オール化粧品の市場規模は3兆円です。まだまだメンズコスメの市場規模は小さいと言えるでしょう。余談ですが、この金額を女性人数で割ると、ざっくり1人年間5万円になります。これは0歳からの全女性平均です。実際はばらつきが大きくて細かい論議はできませんが、圧倒的な差が男性と女性であるのは事実です。
■40歳までの男性のメンズコスメの実際(時代は変化点に来ている)
16歳から40歳までの男性で平日に日常的にメイクする比率は3.6%だそうです。女性が45.3%です。男性のこの数字はは大きい印象でしょうか、小さいでしょうか。みなさんの印象はいかがでしょう。あと2つ数字を紹介したいと思います。化粧水を使う比率は男性が36.8%、女性は75.8%です。顔用パックを使う比率は男性が5.8%、女性が17.5%です。思った比率とは少し違うなという感想を持たれた方も多いかもしれません。顔用パックでの私の感想は、こんなに男性比率が高いのかと驚く一方で、女性の比率はもっと高いのではと思って見ました。
■男性が化粧することの意味の変遷(今後のメンズコスメの行方を考えるために)
古来より男性がメイクする習慣があったことは文献でも確認されています。往時は男女問わず赤化粧(丹塗り)していたようです。赤は太陽の恵みや魔よけなどの意味を持っていたと考えられています。支配者に対する“服従”や“恭順”の意味もあり、呪術的であったと考えられます。
平安から戦国時代にかけては、男女とも白塗り眉化粧が支配者層を中心に広まっていました。戦国武将として有名で織田信長に敗れた今川義元は、鎧姿もありますが、白塗り眉化粧の姿でドラマに登場することもあり、覚えておられる方もいらっしゃると思います。その後の天下人である豊臣秀吉も、第1次朝鮮出兵の最中に3,000人とも5,000人とも言われる大所帯で吉野に花見に出かけています。その時には髭をはやし白塗りし眉を描いてお歯黒で向かったとされています。お化粧は、当時は権威の象徴として他と区別する手段だったと考えられます。
江戸時代に入り、武士の教科書とも言える「葉隠聞書」があります。この中には、武士のみだしなみとして口紅、頬紅(チーク)を持ち歩くことを推奨しています。映画でもテレビでもあまり見覚えがないのですが、確かに書かれているようです。一般町民はどうだったのでしょうか。若者は眉を抜き薄くして、銭湯の毛切り石で全身のムダ毛処理をして、白い歯を保つためのホワイトニングを心がけていました。現代に通じる何かを感じませんか。ヘアケアは今日の話題ではありませんが、当時3種類のヘアオイルが市販されていました。水油、すき油、鬢付油で、現代のヘアオイル、ソフトタイプワックス、ハードタイプワックスでしょうか。
明治に入ると、紳士の基本は“毎日身体を清潔にすること”が提唱されました。そして石鹸(鶴の卵石鹸)・シャンプー(シャンプー)・口臭ケア(カオール)が発売されました。ここの“シャンプー”は普通名詞でもあり商品名です。そんな時代です。化粧の目的も衛生・保護的意味でしょうか。
大正・昭和初期になると、中産階級が増えてきます。これに伴い、髭剃り後のスキンケア商品や乳液が発売されます。「近代紳士は皆美乳党」という新聞コラムからみるとスキンケアとして乳液が一般化していたようです。乳液の当時の商品名が“美乳”です、ちょっと笑えます。昭和も30年代以降は“男は男らしく”という時代で、化粧は女のものというジェンダー意識が一般化していました。M G5、マンダム、ギャツビーと市場は広がりましたが、この意識は大きくは変わりませんでした。ギャツビーがブロンジー(褐色・日焼け風)で売っていたことはみなさんの記憶にもあるかもしれません。化粧も装飾的意味が出てきたようです。
■現代の男性メイクの意味
男性メイクに対する女性の評価に関する調査があります。仕事相手の男性がメイクをしていると気がついた時の印象を聞いています。とても好印象が31.5%、どちらかと言えば好印象が28.9%、合計で60%を超えます。男性の恋人がメイクをしていると気がついた時の印象については、とても好印象が27.3%、どちらと言えば好印象が22.8%、と合計で過半数を超えます。これに見た目が素敵なら良い、自然な仕上がりであれば良いを加えると70%を超えます。この調査からわかることは、女性視点から見ても男性のメイクに対して少なくとも抵抗は薄れてきているようです。ジェンダーから男性はメイクしないという項目は削除されたかもしれません。男性がオンライン会議で気がついた自分の肌の荒れやシミに対策することは、好印象につながる時代がきたようです。ベースメイク、つまりスキンケア、日焼け止め、下地、コンシーラー、ファンデーション、これくらいまではGoでしょうか。化粧の意味として、コンプレックスをカバーすることまでは解禁かもしれません。好印象を得るために積極的にメイクする時代の到来が予見されます。
■男性ベースメイクのトレンド(そうは言っても面倒臭い人へのこれ一本)
現代の男性ベースメイクの要件は4つに集約されそうです。
1)メイクしていることに気づかれにくい
2)シミ・ニキビ跡は目立たないようにしたい
3)日焼け止め効果
4)細かい髭は隠したい。
これらをかなえるための“これ一本”が男性用BBクリームです。BBクリームの「BB」は「Blemish(傷) Balm(軟膏)」や「Beauty Balm」と言われています。いかがでしょうか。価格帯も1,500円から4,500円くらいで幅はありますが、試せる範囲ではないでしょうか。各社から発売されて10種類以上の選択肢があります。
まだ体験されたいない方、チャレンジを受け入れる環境は整っているようです。進んでみますか? すでにチャレンジされている方、カミングアウトしても大丈夫です。少なくともジェンダーの壁は低くなっていますし、女性も受け入れてくれるようです。
■おしまいにメイクセラピーについて
メイクセラピーは老年期に入ってからのメイクです。老年期に入ってからメイクされる男性が増えています。女性が老年期に入って積極的にメイクすることで身体と心を若く保ち元気な老後を過ごすことは言われてきました。今、男性にもその波がやってきています。メイクセラピーへの男性参加者が増えています。奥様や女性が若々しくなるのを見て、最初は躊躇していた男性も周りから背中を押されて始めるケースが多いようです。結局、ハマってしまうそうです。
老後を待たずに始めてみませんか。
(東出)
前回の私の担当回(#145)でコロナ禍後の転職活動について語りました。今回はその続編として、「異業種転職」を現在考えている方に向けて、これまでの自分の経験から独自性を持たせた形でお話ししてみたいと思います。人財紹介会社のプロのコンサルタントの方々の見識とは違うかもしれませんが、視点のひとつとして記したいと思います。
■異業種・異職種への関心
私の転職回数の多さもあり、転職希望者からご相談を頂くことがこれまでも多かったのですが、ここ最近も毎月1人のペースで新たなご相談を頂いています。これは本業とは全く関わらないボランティア活動ですが、業種・職種の詳細や実態を聴かせて頂けるので、私の見聞を広めるのにも役立っています。(そういう意味では“持ちつ持たれつ”です。)
特徴的なのは、異業種への転職を望まれている方がほとんどということ。同じ業界で他社に移るという思考ではなく、異職種も含めて業界を越えて移ろうと志望している方々になります。そこで、皆さんが苦労されているのが、「自分のスキル・経験をどのように求人先へアピールすれば良いか?」という点です。
■求人案件をより良く探す為に
転職活動において人財紹介会社の支援を受けることは必須になります。情報の入手ルートとして、業界動向や転職市場について最新データを得るためには必要なお付合い先になります。大手企業と業界特化型の専門会社と両方のコンタクトを作っておくと重宝します。
しかし、求職者側で問題になる・不安に感じることがいくつかあります。
1つめは、「どこまで貴方のキャリア・特性を担当コンサルタントが理解できるか?」という点です。貴方の良さを受け止められずに上手に売ってくれるはずもなく。“人との出会い”なので良縁に恵まれれば良いのですが、往々にして駆け出しの若手がアサインされる場合も。女性の場合には女性コンサルタントがアサインされる場合も多いようですが、あえて男性コンサルに切り替えてもらうという方法もあります。いずれにしても、自分の物差しで「この人は付き合っても信頼がおけそうだ」と思えるように動くことが大切です。
2つめは、貴方の希望する仕事は「どんな業界用語で探すとヒットするか?」という点も、求人情報を的確に収集してもらう際も大変重要になります。時流や業界の変化にあわせて新たなビジネス用語がドンドン生まれてきます。これをどう見つけ、応募書類の中に落とし込むかは、関心のある仕事の用語で求人検索を行なって、その中から「求人側で使用している共通キーワード」を抽出しながら絞り込んでいくことが重要です。
3つめは、求職している職種・職場が存在し、かつ自分が経験してきたスキル・職歴が活かせる可能性のある企業をどう探すかです。これは求人の有無に関わらず、もしそういう業界や企業候補があれば、人財紹介会社の営業部隊に案件開拓を依頼するのです。彼らの営業力で発掘してもらうことも、求人側に気づかせることも出来ます。それ故、前記のような人財紹介会社とのお付き合いが重要になります。
■どうキャリアを変換(読み替え)させるか
異業種や異職種の転職を行なう上で、最も重要なのはこの「キャリアの読み替え」です。転職市場ではスキルを詳細化してみている為に(特にネット環境の進展とともに)、“似て非なるもの”は“非=異なるもの”として捉えるような傾向がコンサルタント側にあるように感じます。
私の経験上、「要望に対して100%の人財はいない」訳で、既存人員のスキルとの組換えも含めて「今の組織の穴を如何に早く小さくするか・埋めるか」を採用側は考えます。求職者(応募側)から見れば、自分の職歴に相当する業務があり、かつ自分の志望職種がある企業が見つかれば、“したい仕事”と“出来る仕事”の両方を提示できることが重要です。求人(使用者)側は全体的かつ短中期的な視点で組織人事を考えるので、“両方できる人財が整う”(多能工人材の確保)は重要な人事成果にも繋がる訳です。
こういうアピールが出来るような方向性で転職活動を進めることが出来れば、志望業界・志望職種へ移るチャンスや足掛かりを増やすことは出来ます。「異業種でキャリアが適合しない」と判断されて全く前進しないのに比べれば、はるかに活動実感を持てるアクションに繋がります。
■インフレ時代をどう生きるか?
デフレが完全に終わり、これから中長期でのインフレに突入したと思われる今、国内における慢性的な人手不足という転職者には願ってもない好機が訪れています。自分を高く売るチャンスが眼の前に広がってきたと思ってよいでしょう。かつて私が初めて人財市場に売り出した2000年代前半は、“転職は40歳が限界”説がまだまだありましたが、もはや終身雇用ではない時代です。人生を通して就職活動は必要になってきますし、生活を守りつつも攻めの姿勢でいることも大切です。いまや定年退職者も含めた全世代で「自分のスキルを正当な価値・報酬で売り出す」ことが重要になっています。変動する金融価値に自分の経済価値も連れ動くようなポジションを得ていくことが、インフレ時代のわが身を助けて生活の不安を和らげる重要な因子になります。
冬休み前にはまた求人がたくさん出てくるでしょう。そこに向けて、少し落ち着いた状態・環境で準備をしていくにも11月は活動を本格化させるよい時期です。納得のいく職業選択が出来るよう、是非、“自分事”として頭の片隅にこういった知識も置いておいてくださいね。今日のコラムが皆さんの今後の人生設計の一助となれば幸いです。
(鯨井)
オープンAI社が、2022年11月に生成AI「ChatGPT」を発表して以来、生成AIが大ブームとなっています。自分自身でも生成AIを使いこなすため、生成AIの中身、利点や弊害について調べてみました。今回はその内容を紹介したいと思います。
1.従来のAIと生成AIの違い
従来のAIは、決められた範囲のデータの整理・分類を学習し、その結果に基づいて予測を行い、自動的に結果を出力するもの(囲碁や将棋の対局、気候変動のシミュレーション等)であり、新しいものを成形・創造するものではありません。
一方、生成AIは、「Generative AI」とも呼ばれるAIの一種であり、自ら答えを探して学習する「ディープラーニング(深層学習)」を用いて構築された機械学習モデルで、「推論(新しいコンテンツの作成)」を生み出すことができるのが特徴です。生成AIで新しいコンテンツ、クリエィティブに生成できるものは、画像、テキスト、動画、音声、プログラムのコード・文章等、多岐にわたります。
従来のAIが“決められた行為の自動化”が目的であるのに対し、生成AIは“データのパターンや関係を学習し、新しいコンテンツを生成すること”を目的とする違いがあります。
しかし、生成AIは、従来のAIと同様、人間のように思考してコンテンツを生成しているわけではないので、人間の感情を読み取って、一人ひとりに合わせたオリジナルコンテンツを提供するような機能はありません。
| 従来のAI | 生成AI |
学習の視点 | 情報の整理・分類・検索 | パターンの関係の学習 |
出力の目的 | 特定や予測 | 創造 |
ビジネスインパクト | 決められた行為 | 新しいコンテンツの生成 |
学習データ | 具体的なデータセット | 構造化されていないデータセット |
人間のような思考 | 無し | 無し |
(出所:生成AI/用語解説/野村総合研究所(NRI))
2.生成AIの種類
生成AIの種類には、「画像生成」「テキスト生成」「動画再生」「音声再生」等、いくつかの種類があります。
<生成AIの種類>
画像生成 テキストの内容に応じてAIがオリジナル画像を生成する ※主なサービス:Stable Diffusion | テキスト生成 質問を入力すると、AIが質問の内容を解析して、回答を生成する ※主なサービス: ChatGPT |
動画生成 テキストでイメージを入力すると、そのイメージに沿った短い動画を生成する ※主なサービス:Make-a-Video, Phenaki | 音声生成 音声データを入力するとその音声の特徴を学習し、新しい音声データを生成する ※主なサービス:VALL-E |
(出所:株式会社アイスマリーのAIポータルAlsmily)
3.ビジネスに生かす生成AIの具体例
■定型業務の効率化
■クリエィティブな提案の補助
■コンテンツのゼロコスト作成
内製や外注で対応していたコンテンツ作成、動画内に使用する楽曲をAIに代替えさせ、ゼロコストで作成することが可能になります。
4.生成AIの弊害・リスク
生成AIに潜む弊害・リスクは、信頼性とセキュリティに関連するものが多くあります。
●機密情報漏洩
●著作権等の権利侵害
●製造物責任
●大衆扇動
●サイバー犯罪
●雇用の減少・知的能力の減退
5.まとめ
生成AIは多くの可能性を秘めた革新的な技術で、テキスト、画像、音声といった多様な形でのコンテンツ生成が可能であり、ビジネスやクリエィティブ作業の効率化に貢献しそうです。しかし、その一方、生成AIの技術は新しいため、真偽性の確認が難しいフェイクニュースの生成、著作権侵害、セキュリティリスク、サイバー犯罪への悪用など、多くの懸念事項があることも事実です。
今後、事業運営、業務遂行に生成AIの導入する場面も多くなると思いますが、最初に導入ありきではなく、効率化とリスクのバランスの検討を十分行った上で、導入を判断する必要がありそうです。
(引用元)
① 生成AI/用語解説/野村総合研究所(NRI)
② 株式会社アイスマリーのAIポータルAlsmily
「生成AIとは?種類・使い方・できることをわかりやすく解説」
③ 生成AIのリスクとは?生成AIの概要・できること・リスクの具体例・リスク管理方法について詳しく解説!Yellowfin BI
(田口)
こんにちは。 ワインを語るコラムの第六弾です。
11月16日はボージョレーヌーボーの解禁日です。日本では時差の関係から欧米よりも早く飲めることがいつも話題となっています。日本への輸入が始まったのは1976年。当初は少量でしたが、80年代後半のバブル景気時には大ブームとなり輸入量が増大しました。一刻も早く飲みたいという理由から、解禁日未明に成田空港近くで飲む催しが開かれる程、日本中が空前のお祭り騒ぎとなりました。その後バブル崩壊と共にブームは終わりましたが、90年代後半に入ってからは「赤ワインは健康に良い」と言われ始め、それ以来ずっと赤ワインは根強い人気が続いています。
でも「赤ワインが健康に良い」というのは本当なのでしょうか? そう言われ始めたのはなぜでしょうか?この点について調べてみました。
◆フレンチ・パラドックス
「赤ワインが健康に良い」と言われ始めたきっかけは、1989年 世界保健機構(WHO)で報告された「フレンチ・パラドックス」だと言われています。
フレンチ・パラドックスとは「フランス人の逆説」という意味で、「食生活と病気の関係性の医学上定説」がフランス人の場合は異なっていることを示しています。
肉、バターやチーズなど動物性食品を摂取しすぎたり、喫煙をしたりしていると、動脈硬化を起こし易くなります。その結果、心筋梗塞などの心臓病にかかり易くなります。これが医学上の定説です。
しかし、肉、バターやチーズをよく食べるフランス人はこの医学上の定説とは相反して、心臓病による死亡率が非常に低い結果となっています。
図1が、「10万人当たりの虚血性心疾患による死亡人数と乳脂肪摂取量の関係」を調査したグラフです。(参考文献 ; S. Renaud & M. de Lorgeril (1992) : Lancet, 339, 1523-1526.)
確かにフランスが相関線から外れ、死亡率が低くなっています。
その理由は「赤ワイン」ではないか?と言われ始めたのです。フランス人は赤ワインを多く飲んでいますから。
図1をワイン消費量で補正してみると図2になりますが、見事に直線上に並びました。
つまり、肉、バターやチーズを多く食べても、赤ワインを多く飲むフランス人は虚血性心疾患の死亡率が低いと言うことを示しています。
●「赤ワインにはポリフェノールが多く含まれる。」
⇒ ●「ポリフェノールは抗酸化作用があって、動脈硬化を防いでくれる。」
⇒ ●「赤ワインは健康に良い。」と言う論法。 これがフレンチ・パラドックスです。
この情報が日本のみならず世界中に広がり、赤ワインブームを巻き起こしたのです。
◆ポリフェノールとは
ポリフェノールとは、植物が光合成を行う時に出来る物質で、色素・渋味・苦味の成分となる化合物の総称です。植物が紫外線の酸化ダメージから種子を守る為に、葉・茎・皮・実に含まれており、代表的なものにはカテキン、タンニン、アントシアニン、イソフラボン、クルクミンなどで、5,000種類以上存在すると言われています。
図3は「食品100gあたりのポリフェノール含有量(mg)」を示したグラフです。
(参考文献 ; Fukushima Y et al., J Agric Food Chem 2009 ; 57 : 1253-59.)
赤ワインが一番多くポリフェノールを含んでいます。
それには理由があって、赤ワインの原料となる「黒葡萄品種」 (例えば、カベルネソービニオンやメルロー)には多くのポリフェノールを含んでいます。果皮にアントシアニン、レスヴェラトロールがあり、種子にプロアントシアニジン、タンニン、ケルセチン、カテキン、果肉にアントシアニン、果梗(茎)にタンニンが含まれています。(図4、参考文献;KIRIN)
そして醸造する際、赤ワインの場合は、果皮と種子と果肉と果梗を一緒に破砕してからタンクに漬け込む為、ポリフェノールがより多く果汁に溶け込むからです。白ワインに含まれるポリフェノールは赤ワインの1/4~1/8程度に劣りますが、これは醸造工程の違いにあります。
◆ポリフェノールの有効性
ポリフェノールはなんとなく身体に良いイメージはありますが、実際にどのような効果があるのでしょうか?
肉やチーズに含まれる飽和脂肪酸は、細胞が悪玉コレステロール(LDLコレステロール)を処理するのを阻害します。悪玉コレステロールが血中に増えると、酸化して過酸化脂質になり、血管壁に付着し、血管細胞の細胞膜を劣化させて、動脈硬化を引き起こすことになります。
ポリフェノールには抗酸化作用があることが分かっており、悪玉コレステロールの酸化を防いでくれる。強いては、動脈硬化を防いでくれる(だろう)と言われているのです。(「だろう」と表現したのは、この後を読んで頂ければご理解できるでしょう。)
同じアルコール飲料であるビール・焼酎・日本酒・ウィスキーには殆どポリフェノールが含まれていないことを考えると、赤ワインは健康意識の高い人にとっては夢のようなお酒です。
余談ですが、アルコールが苦手な人が健康の為に葡萄を食べても、ポリフェノールは殆ど摂取できません。ポリフェノールは葡萄の果皮や種子に集中して含まれ、果肉の部分には殆ど含まれていないからです。よって、葡萄を食べてポリフェノールを摂取したいなら、皮まで食べられるものを選ぶと良いでしょう。
◆フレンチ・パラドックスは否定された
でも、本当に赤ワインは動脈硬化が防げるのだろうか?との疑問に、その後色々な研究がされました。それを数件紹介します。
① 2014年5月 『Jama Internal Medicine』誌に掲載
米ジョンズ・ホプキンス大学医学部 リチャード・センバ氏率いる研究チーム
イタリアの赤ワイン産地キャンティ地方の65歳以上の男女約800人を対象に、尿の中のレスヴェラトロールの濃度を9年間毎日検査した。(少なくとも3世代に渡り赤ワインを飲み、サプリメントを摂取していない人を条件。)
結果は、9年間で34%の方が亡くなったが、他の地域と違いはなかった。「赤ワインと健康に因果関係はない」と発表した。
② アバディーン大学・ローワン健康栄養研究所の化学者メアリー・ベリッツイ
1970~1987年にさかのぼり、虚血性心疾患の死亡率とワイン消費量の関係を調べたところ、関係ないことが分かった。フランスではこの期間にワイン消費量が大幅に低下したが、虚血性心疾患の死亡率に変化がなかった為。
③ 2017年 チェコ共和国での赤ワインと白ワインを比較した試験
健康な成人157人をランダムに赤ワイン群と白ワイン群に分け、1日200~300mlのワインを1年間飲んでもらい、HDLコレステロール値(善玉コレステロール値)などの動脈硬化の指標となる検査値を比較した。(白ワインを比較対照としたのは、アルコールの影響ではなく、赤ワインに多く含まれるポリフェノールなどの効果を評価する為。)
結果は、研究者の予想とは異なり、赤ワイン群と白ワイン群で有意な差はなかった。
④ 2021年6月、仏消費者団体UFC
「仏国立衛生医学研究所(Inserm)がフレンチ・パラドックスを強く否定する報告を行った」とUFCが伝えた。
Insermは「フレンチ・パラドックスは解釈の仕方により結果が大きく異なる可能性があり、信頼性が損なわれる」とし、方法論に問題があると指摘した。また、赤ワインのポリフェノール効果についても、「細胞レベルの実験では、ポリフェノールは確かに抗酸化作用があることが確認されているが、こうした研究はワインに含まれる量と比べて天文学的な量で行われている」と説明した。「想定される健康効果はアルコールから発生する有害物質(アセドアルデヒドなど)により非常に大きく相殺される」。「適量の飲酒が、まったく飲酒しないことよりも健康に良い」のではなく、「適量の飲酒は、過度な飲酒よりもリスクが低くなる」のが正しい解釈だと強調した。
◆赤ワインは健康に良いというのは「都合の良い真実」だった
結局のところ、赤ワインに多く含まれるポリフェノールに抗酸化作用が有ることは事実ですが、死亡リスクを下げる程の効果はなかった。その証明が出来ませんでした。
フレンチ・パラドックスは、赤ワインの効果だけでなく、フランス人の食生活や生活習慣も作用しあって、虚血性心疾患を抑えているのではないか?・・・としか今は言えません。
世界中のワイナリー、ワイン流通業、酒類業者、ソムリエ、ワイン愛飲家・・・等など、ワイン好きがフレンチ・パラドックスを「都合の良い真実」として信じた、または信じたかったのでしょう。
◆ワインはポリフェノールを目的に飲むものではない
ワインはお酒、嗜好品です。ポリフェノールの摂取を目的に飲む物ではありません。
あまりにもフレンチ・パラドックスのインパクトが強すぎた為、「ワインを飲まなければならない、毎晩飲もう!」と思った方も多かったでしょう。
でもワインには、アルコールが赤ワインで13%程、白ワインで11%程、糖質が赤ワインで1.5%程、白ワインで2.0%程(除く、貴腐ワインなどの甘口ワイン)が含まれています。共にするおつまみや食事を上手に選ぶことと、休肝日を設けることが大事です。
ワインを飲むということは、
①ワインそのものの美味しさを楽しむ、
②食事と一緒に楽しむ、
③ワインを通じてコミュニケーションを楽しむ、・・・と言うことです。
大好きな人と笑顔で食事しながらワインを飲む事、これこそが“最高に健康的なこと”ではないでしょうか!
◆最後に
ワインにまつわる名言やことわざを記載します。信じるかどうかはあなた次第です。
① フランスのことわざ
「美味しいパンとご馳走、それにうまいワインがあれば医者いらず。」
② 英国の作家、批評家 フィリップ・ギルバート・ハマトン
「長期にわたるワインの飲用は、脳の細胞に独特の栄養を与え、その活動を老齢に至るまで衰えさせない。」
③ フランスの19世紀ロマン主義を代表する画家フェルディナン・ヴィクトール・ウジェーヌ・ドラクロワ
「少し食べ、少し飲み、そして早くから休むことだ。これは世界的な万能薬だ。」
<参考文献>
・ウィキペディア フリー百科事典
・ニッポン消費者新聞 2021/6/11 仏衛生機関、「適量の赤ワインは健康に良い」説を否定
・朝日新聞デジタル 2022/3/7 「赤ワインvs.白ワイン どちらが体によい? 研究が示した答えとは」
・東洋大学 食環境科学部 健康栄養学科 教授 近藤 和雄氏インタビュー
・山梨大学ワイン科学研究センター客員教授 佐藤充克氏 「ブドウとワインに含まれるポリフェノール類の健康効果」
・公益財団法人長寿科学振興財団 健康長寿ネット
・ダイヤモンドオンライン 川口友万氏 「赤ワインが健康に良い」という不可思議なブームが終わった理由
・ENOTECA ホームページ(アサヒグループ)
・KIRIN ホームページ(メルシャン)
・WINE OPENER ホームページ(サッポロビール)
・ワインスクール「アカデミー・デュ・ヴァン」 ホームページ
(前野)
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